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<震災復興祈念館>福島の現状学べる場を…設立へ賛同者募る
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故を経験した福島から学ぶ場として、被災地の若者たちが「震災復興祈念館」の設立を目指している。第一歩として来月11日、福島県内の農家との交流イベントを開催。定期的にイベントを重ねながら被災者の思いなどを伝える展示物を収集し、福島市内での常設施設につなげる構想だ。【猪飼健史】
メンバーは、避難区域の飯舘村から同市に避難している佐藤健太さん(33)や東京の大学生ら6人で、復興関連のNPO活動などで知り合った。祈念館構想のきっかけは、被災地の見学ツアーでの体験だった。ガイド役の佐藤さんは、限られた時間で住民の思いを参加者らに伝えることの難しさを感じ、「福島の現状についてしっかりと学べる場を作りたい」と思い立った。
構想では、パネルなどの展示物に加え、体験コーナーを設ける。県外の人たちにとっては被災地を知るためのスタート地点、県内の人たちにとっては現状を知ることができる施設にしたいという。
来月11日のイベントは午前10時から福島市南矢野目の複合施設「チャンネルスクエア」で開催。南相馬市出身で田村市に住む鎌田千瑛美(ちえみ)さん(29)が考案したゲーム「一杯のごはん」を行う。職業や年齢、性別などが記されたカードを配り、その人になりきって福島県産の米についての考えを話し合う。
東京で働いていた鎌田さんは福島に戻り、復興を支援する中で、震災後もおいしい米を作ろうと努力する農家と知り合った。一方で、ある母親は「(放射性物質の)基準を満たしていても……」と不安を漏らした。ゲームはさまざまな立場の人の気持ちを想像してもらうことが狙い。鎌田さんは「原発が各地にある日本では、誰もが同じ境遇になる可能性がある」と訴える。
祈念館設立は、行政や民間の資金的援助なしでは難しい。佐藤さんは「記憶や教訓の風化を防ぎ、福島県民として何ができるかを考えながら、県内外のさまざまな人を巻き込んでいきたい」と意気込む。