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アングル:ロシア市場に外国人回帰の動き、運用成績は意外に好調
[ロンドン 16日 ロイター] – ウクライナ危機や欧米の制裁を嫌気して、昨年は外国人投資家が大挙して逃げ出したロシア市場だが、ロシア株や債券への投資は今年、意外にも好成績を収めており、新興市場の中でも高いリターンを誇っている。
昨年は、ロシアの主要輸出品である原油価格の急落や、5月から12月にかけて50%も下落したルーブル相場も、外国人退出を促した。
こうした懸念材料が一掃されたわけではない。しかし今年に入って原油価格は25%上昇し、ルーブル相場も落ち着きを取り戻した。昨年は利上げしたロシア中銀も、先週末に政策金利を14%に引き下げた。
GAMの新興市場投資ディレクター、ポール・マクナマラ氏は「当社は昨年2月ごろから(ロシアでは)何も保有していなかったが、12月以降はロシア投資を再開している」とし、割安感が一因と述べた。
マクナマラ氏のような投資家は今年、大いに報われている。ロシアの株式と債券はリターンが5%を上回っており、以下のグラフィックでも明らかなように、他の新興市場の大半よりも高い水準になっている。
ボストンに拠点を置くデータ会社EPFRグローバルによると、ロシア債券ファンドには今年になって、1億1600万ドルが流入した。
期間1年のロシアの地方債利回りは現在、13%程度となっているが、一部の投資家は、政治リスクを補って余りある、と考えている。ドル建て債券の利回りは、米国債よりもおよそ5%ポイント高く、ロシアよりも格付けがずっと低いエチオピアやパキスタンに近い水準にある。
おまけに、欧米の制裁により、ロシア政府と企業は新たな債券発行が事実上できなくなっていることから、ロシアのソブリン債務の残高は現在540億ドル程度となっており、1年前より20億ドル減少した。 続く…
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