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PK献上&退場…2人の北朝鮮Jリーガーは大敗の事実を受け止める
アジアカップで、北朝鮮のグループ敗退が決まった。それでも、2人のJリーガーは試合の中にあった事実をしっかり受け止め、さらに先を見据えた。
北朝鮮は第2戦でサウジアラビアに1-4と逆転負けを喫した。この時点ではグループ突破の可能性はわずかに残っていたが、2時間遅れで行われていたもう一つのグループBの一戦で、中国がウズベキスタンを下したことで、その目は完全になくなった。だが実際には、サウジアラビアに大敗した時点で、勝ち残る可能性はほぼ消えていたと言える。
ウズベキスタン戦では終了間際の1度しか決定機をつくれなかった北朝鮮だったが、サウジアラビア戦では立ち上がりから積極的に前に出た。リャン・ヨンギはウズベキスタン戦後に「ボールを取る位置が低すぎて前線が孤立した」と話していたが、サウジアラビア戦前には、その反省を生かそうと話をしたという。
「前回の試合を踏まえてこの試合の入り方をチームとして話し合い、積極的に入ろうと話をしていました。良い入り方ができたと思いますし、20-30分までは自分たちのペースで試合をできた」
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その流れの中で、先制点は決まった。ウズベキスタン戦では4-4-2の左MFとしてプレーしたリャン・ヨンギは、この日4-3-3のインサイドハーフとして起用された。そのため、よりボールに絡み、リズムをつくり出していた。そして、プレーへの関与の多いままに、パク・クァンリョンのシュートの跳ね返りを冷静に、丁寧に決めた。
だが、ここから試合の流れが変わってしまった。北朝鮮はゴールを挙げたことでそれまでとは別のチームになってしまった。「点を取ってからのチームの落ち着かせ方がうまくいかなかった」。リャン・ヨンギはそう言うと目を伏せた。
リャン・ヨンギがインサイドハーフ、リ・ヨンジがアンカーという在日朝鮮人コンビは、序盤こそ急ぎすぎる味方に理解させるような、タメをつくるプレーで試合運びを落ち着かせた。だが、先制点を取った後は2人の距離も開き、焦りすぎるチーム全体の波に飲み込まれてしまった。
リ・ヨンジは4失点目となったPKをハンドで献上し、退場になった。もっともそのハンドは最後までカバーしようとした末のプレーで、責任を問うのは酷だろう。しかし、3失点目につながるバックパスは、後悔の残るプレーだった。
リ・ヨンジはそれでも質問にしっかり答えていた。
「自分のプレーは、守備面では多少良かったかもしれないけれど、攻撃面では完全にブレーキになっていました。立て直すメンタルがまだなかった。そこが原因で、バックパスも、退場もしました…」
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ここで不思議なのは、どうして精神的に頼りになる選手を入れなかったのかということだ。精神的な支柱になれるアン・ヨンハ、ポストプレーから時間をつくれるチョン・テセのようなベテランがいれば、また結果が違ったのではないか。記者会見でそのことについて聞かれたチョ・トンソプ監督は、「彼らを選ばなかったことが間違いだとは思わない」と語ったが、先制したにもかかわらず落ち着けなかったという理由は経験の欠如というほかない。
一方で先制点につながる強シュートを放ち、ウズベキスタン戦でもサウジアラビア戦でも終了間際に決定機をつくり出したパク・クァンリョンらタレントは育ちつつある。リャン・ヨンギは、「みんな彼の特長を知っていますし、どうチームとして生かしてあげるかということも考えています。ロングボール一本でも相手は怖いとは思いますが、もっとサイドからボールを入れてもよかったと思います」と22歳の選手に信頼を寄せた。
この2試合で北朝鮮は自分たちに足りないのが何かをしっかりと学んだ。うまく戦えば準々決勝進出も可能だったのだろうが、悔しさの中で学んだ経験こそが、このチームに必要なことだろう。リャン・ヨンギは「個人としてもチームとしても足りない部分が今日見えて、これからワールドカップ予選がありますし、そこにつながる意味のあるものにしたいと思っています」と言うと、思った以上に早足で帰りのバスに乗り込んだ。(Goal.com)
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