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AKT、第10世代に対応したPECVDとEBテスタを発表
半導体製造装置大手のApplied Materials(AMAT)の子会社で、FPD向け製造装置を手がけるエーケーティー(AKT)は10月28日、第10世代のガラス基板に対応したPlasma Enhanced CVD(PECVD)「AKT-90K PECVD」ならびに、電子ビーム(EB)アレイ検査装置(EBT)「AKT-90K EBT」を発表した。対応する基板サイズは2.85m×3.05mクラスとしており、第8.5世代比で1.6倍のサイズ拡大となる。
第10世代対応PECVD「AKT-90K PECVD」
第10世代対応EBT「AKT-90K EBT」
同PECVDは、同社が考案したリモートプラズマソースクリーニング(RPSC)技術を使用することで、in-situでドライクリーニングが可能。プロセスチャンバ「AKT-APX」は余熱チャンバが不要で最大5基まで搭載が可能となっている。
AKT-90K PECVDに用いられるプロセスチャンバの概念図
また、可変PFマッチングボックスや予備保全時間(PM)短縮のためのサセプタ冷却機能などを備えているほか、ロードロックは独自のデザインとしてTSL(トリプル・スロット・ロードロック)を採用している。
スループットはメカニカルで60枚/時程度としており、装置面積は約14.2m×13.5m×4.2mで、重量は第8.5世代品比2倍となり228tとなっている。
AKT Display Business Group, Vice President and General Managerのアイ・ディー・カン氏
13.56MHzのRFを使用するなど、基本的な成膜プロセスは第8.5世代より踏襲しているものの、「電極の平行性、ガラス基板温度の均一性、成膜速度や膜質、膜均一性などのクリティカルなパラメータの調整を行うことで第10世代に最適化した」(AKT Display Business Group, Vice President and General Managerのアイ・ディー・カン氏)という。
一方のAKT-90K EBTは、9基のインライン・EBカラムをX軸に搭載したテストチャンバと、ガラスずれ調整機能ならびにDSL(ダブル・スロット・ロードロック)を採用したロードロックチャンバを備える。
装置面積は13.0m×5.7m×3.3mで、重量は第8.5世代品比1.7倍となる60tとなっている。
AKT Display Business and Thin Flim Solar Product GroupのSenior Vice President and General Mangerであるギラッド・アモルギー氏
なお、同社では、「今後3年間で、従来のFPD市場に加えさらに1億5,000万台がLCDを用いたFPDとして提供されることが見込まれているほか、新たなアプリケーションの登場によるインパクトを狙うためには基板面積の拡大およびコスト削減が重要である」(AKT Display Business and Thin Flim Solar Product GroupのSenior Vice President and General Mangerであるギラッド・アモルギー氏)とし、今後もLCD市場が成長を続けるとの見方を示し、強気で攻めていくとした。
今後3年間で、CRT代替、LCD-TV買替、新興市場への市場拡大、2台目需要などの影響により、1億5,000万台の市場創出が見込まれる