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エジプト労働記 (44) 交換したけれど…

 エジプト労働記 (44) 交換したけれど…

 

 異国エジプトで、ダブルワークならぬトリプルワークをこなす”おろぐちともこ”が、仕事や現地生活をマンガとコラムでご紹介。ピラミッドだけじゃないエジプトをお楽しみください。(毎週火曜更新予定)

 【どうしてそうなる…!】
 友人と一緒に買いに行ったアバーヤ。結局彼女は「これ!」というかわいい一着を見つけ、購入に至りました。私はというと、欲しいデザインの特徴を言ったのに、なぜか微妙なのを持ってこられたりちょっとしかあってないやつを自信満々に進めてくる、などの不思議接客を受け、購入しなかった訳ですが…。エジプトのショッピング、ただでは終わりませんでした。

 実は彼女が買ったアバーヤに、洗っても落ちない汚れがついていたということが発覚。エジプト人の旦那さんにお願いして、お店へ同じデザインで新しい一着と交換しに行ってもらったそうです。

 そして夫が持って帰ってきたアバーヤを見ると、デザインと色が全く違ったものが入っていたのだとか。なぜただの交換なのに、同じアバーヤを持たせてくれないのだろう…。

 「しかも前よりダサいんです!」と怒る友人。それはまた…。
 「しかもそれを普通に持って帰ってきたんです」とヒートアップ。だ、駄目押し…。
 

 エジプトの店員さんの不思議な「オレのお勧めはこれ!」行動。そして、それを大人しく受け取って帰ってきたエジプト人の旦那さん。「餅は餅屋」的な考え方なのでしょうか…全てが謎です…。

 彼女は「また交換に行ってもらいます」と言っていたものの、果たして無事希望のデザインの服に変えてもらえるのか。謎は深まるばかりなのでした。

 エジプトの服屋さん

 おろぐちともこ
 大学で古代エジプト史を専攻し、2011年よりカイロ在住。日々、エジプト人観察に励む。
 現在はWebやエジプト人による日本語雑誌の漫画を執筆したり、デジタルアシスタントをしたりと、国境を越えて活動中。至上の喜びは、素敵なカフェで水タバコの煙をゆらしながらぼけっとお茶をすること。生活記Blogつぶえじでは、現地の生活の様子を不定期に発信している。

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転職コンサルになって欲しい男性芸能人、「松岡修造さん」を抑えての1位は?

 転職コンサルになって欲しい男性芸能人、「松岡修造さん」を抑えての1位は?

 

 ワークポートは13日、「転職希望者のホンネ調査」の結果を発表した。調査期間は3月16日~21日、対象は同社に来社した20~40代の男女576名。

1位はマツコ・デラックスさん

 回答者に「芸能人・有名人の中で転職コンサルタント(コンシェルジュ・エージェント)に適任だと思う人は誰か」を質問。

 調査の結果、1位は「マツコ・デラックスさん」(26票)。「物事をはっきり言ってくれるので」「上手に話を聞いてくれて、真剣に考えてくれそう」「幅広い経験と知識で的確なアドバイスをもらえそう」という声が寄せられた。

 「芸能人・有名人の中で転職コンサルタント(コンシェルジュ・エージェント)に適任だと思う人は誰か」

 2位は熱いキャラクターで人気の「松岡修造さん」(25票)。「強い芯があり、相手にもその強い芯の持ち方を伝授してくれそうだから」「ポジティブ。励ましてくれそうなので」などのコメントが寄せられた。

 3位は「頼りになるから」「いろいろな人と出会っているので」「聞き上手そうだから」などの理由で「タモリさん」(19票)。4位は「はっきりと悪いところを指摘してもらえそう」「相手の本質を見極めてアドバイスしていただけそうなので」という「有吉弘行さん」(16票)。5位は「ドラマの影響からか力強く頼もしい」「説得力がありそう」「全力でサポートしてくれそう」という理由で「堺雅人さん」(12票)がランクインした。

 その他「ジョニー・デップさん」「ガチャピン」「美輪明宏さん」「大泉洋さん」「池上彰さん」などの名前も挙がった。

〈統一地方選〉相乗り候補が多い理由は?

 〈統一地方選〉相乗り候補が多い理由は?

 

 [写真]統一地方選前半戦の投票率は低調。道府県議選の平均投票率は、50%に届かない府県が3分の2を超えた。(アフロ)

  4月12日に行われた統一地方選前半戦では、10道県で知事選が行われた。北海道と大分県をのぞき、与野党対決は見られなかった。国会では対立している与野党は、なぜ地方では協力するのか。内山融・東京大学大学院教授に解説してもらった。
 
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  去る4月12日に行われた統一地方選前半戦では、10道県で知事選が行われた。北海道と大分県では、自民・公明の与党が推す候補と野党民主党が推す候補とが対決したが、それ以外の県では与野党対決は見られなかった。神奈川、奈良、福岡などの6県では自民と民主がともに現職候補を支持し、三重と島根では民主が独自候補の擁立を見送った。
 
  与野党は国会では対立しているのに、なぜ地方では協力することが多いのだろうか。今回の知事選で同一候補への相乗りが目立った理由は次のようなものだと考えられる。

  まず、今回の相乗りがすべて現職知事であり、しかもその全員が再選されたことが示すように、知事選では基本的に現職が有利になる。現職知事はさまざまな場で県民の目に触れるため、知名度が抜群である。その上、豊富な実務経験を持ち、安定感があると評価されやすい。このため、よほど有権者からの評判が悪ければ別だが、現職知事が出馬していれば当選可能性は極めて高い。勝てる見込みのない候補を立てるよりも、確実に勝てそうな候補を支持する方が得だという計算から、民主党も現職知事へ相乗りすることが多くなる。
 
  次に、国と地方の関係が中央集権的になっていることも指摘できる。多くの自治体は、財源のかなりの部分を国に依存している。地方分権が進んできたとはいえ、許認可などの権限についても国の制約がまだだいぶ残っている。こうした中央集権的な仕組みのため、財源獲得などの点で国との太い「パイプ」を持っていることが、知事として重要な条件になってくる。実際、今回再選された知事の多くが中央官庁出身であることは、国と強い関係を持っている候補が有利になることと無関係ではない。このため、同じ県の中で対立しているより、協力して有力な候補を推した方がその県のためになると判断されやすい。
 
  さらに、地方自治体が「二元代表制」となっていることも関係する。国会により首相が選出される国政と違い、地方では首長が有権者から直接に選ばれる。いわば大統領制のような仕組みとなっているため、知事が大きな権力を持っている。そのため、議会としても、知事を支持すれば自分たちの政策も実現しやすい。知事の人気が高い場合は、知事の側に立っていることを示すことは自分たちの選挙にも有利になる。このため、知事が一定の人気を維持している場合は、議会が知事になびきやすい。つまり、どの党も知事を支持する「オール与党」体制になりやすい。実際、初当選の時は政党の推薦を受けていなくても、再選を重ねると政党推薦を受けるようになる知事の例は多い。(たとえば、石原慎太郎・元東京都知事の場合、1999年の初当選の際には自民党と公明党は他の候補を推薦していたが、その後自公両党は石原知事の与党となった。)
 
  このように、現職知事は、中央と太いパイプを持っていたり、有権者に高い人気を誇っていたりすることが多く、選挙では圧倒的な強さを見せる。野党としても、無理に対抗馬を立てるより「勝ち馬に乗る」方が得になると判断し、相乗りにいたるのである。

  以上は相乗りについての一般的な理由であるが、近年の知事選に特殊な理由もある。2007年の統一地方選では、民主党が小沢一郎代表(当時)の主導で、知事選での「相乗り禁止」原則を打ち出した。ところが、2011年の統一地方選では、今回と同様に6県の知事選で自民・民主の相乗りが見られ、両党が対決したのは2県に過ぎなかった。2011年の統一地方選は東日本大震災の直後だったこともあり、当時与党であった民主党への批判が強かった。加えて、そもそも民主党は、自民党に比べて地方での組織力が弱い。要するに、民主党への支持が減り、党の体力が弱っているため、独自候補を立てても勝てる見込みが小さくなっている。この点も、もともと民主党の地盤が強い北海道のような場合を除き、与野党相乗りか、独自候補擁立見送りが多くなってきている理由であろう。
 
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 内山 融(うちやま ゆう)
 東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は日本政治・比較政治。著書に、『小泉政権』(中公新書)、『現代日本の国家と市場』(東京大学出版会)など。

 本記事は「THE PAGE」から提供を受けております。
 著作権は提供各社に帰属します。

5年ぶり開催の「日韓安保対話」とは 再開の理由は?

 5年ぶり開催の「日韓安保対話」とは 再開の理由は?

 

  「日韓安全保障対話」が14日にソウルで行われます。朴槿恵(パク・クネ)大統領の就任後、正式な日韓首脳会談が行われない中、2009年12月以来、5年ぶりの開催となります。安保対話とはどういうもので、なぜ5年ぶりに再開されることになったのでしょうか。

防衛当局者間の対話は継続中

 [写真]日韓安保対話の再開に向けて調整することが合意された3月の日韓外相会談(代表撮影/ロイター/アフロ)

  来たる14日、5年ぶりに日本と韓国の安全保障対話が行なわれることになりました。これには両国の外務省と防衛省の担当局長などが参加します。
 
  これとは別に、わが防衛省と韓国国防部の間の対話・交流があります。実は、日韓安保対話が開催されなかった5年間においても両国防衛省間の対話・交流は継続されており、例えば、防衛次官級の会談は2014年3月、その前は13年11月とほぼ毎年行なわれていました。また、両国の防衛省は海上の安全維持(海難救助、捜索)、テロ対策、海賊対策、平和維持活動(PKO)などについて共通の関心を有しており、日韓両国と同盟関係にある米国を含め3か国で共同訓練や演習を毎年行なっています。
 
  一方、外交当局者と防衛当局者がともに参加する安全保障対話においては、より広い観点から、北朝鮮問題のような安全保障と密接に関連している外交・国際政治を含めて話し合いが行われます。東アジアの平和と安定に大きな責任を有する日韓両国はこのような対話を通して情勢を正しく分析・把握し、適切に対応していくことが必要です。両国間の関係が悪いからといってこのような努力を怠ると、お互いの理解、信頼関係が損なわれていく恐れがあります。

国交正常化50年を迎える今年

  日韓両国間の安保対話は1998年に始められて以来、毎年開催されてきましたが、慰安婦問題などをめぐる両国関係悪化の影響を受け、2009年12月を最後に開かれなくなりました。
 
  しかし、その間に中国、ロシア、北朝鮮などで、中国の軍事力の大幅増強、ロシアではメドベージェフ首相による国後島訪問、北朝鮮で金正恩第1書記の登場などの大きな変化が生じ、国際情勢は複雑化しており、日韓両国が緊密に連携し、協力して対処していかなければならないことが増大しています。
 
  また、日韓両国は米国との同盟関係を維持するために情報の保護を強化する必要があり、そのための協定を2012年6月に締結する予定でしたが、直前になって韓国側から要請があり、延期されました。韓国国内で反対意見が強くなったためだと思われます。このような状況は一刻も早く是正する必要があります。
 
  折しも今年は日韓国交正常化50周年であり、両国間の関係を将来に向かってさらに発展させていくための基礎を固めるのに節目となる重要な年です。これらの諸事情を背景に、去る3月に開かれた日韓外相会談で、安保対話の再開に向けて調整することが合意され、ソウルで外務・防衛両省の局長級対話が再開されることになったのです。また、その後には、日韓両国の防衛相会談が予定されていると報道されています。両国の指導者が、国内の消極的意見が強い中で冷静に、かつ積極的に行動した結果であり、非常に意義深いことと思われます。

安保対話では何が話し合われる?

  再開される安保対話において、韓国側は、日本政府が現在進めている新しい安全保障関連の法案準備の状況や、日米両国が4月末に(27日とも言われています)改定する予定の「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)に強い関心を示し、日本側に説明を求めてくるものと思われます。
 
  また、北朝鮮関係の諸問題も今回の安保対話の主要議題になるでしょう。北朝鮮の核・ミサイル問題は依然として解決しておらず、北朝鮮は最近も盛んにミサイルの発射実験を行なっています。米国は北朝鮮の脅威に備えるため、新たに高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)を韓国へ配備することを検討していると伝えられています。日本側はこれら核・ミサイル問題や金正恩第1書記の指導体制の安定性について韓国側の見解を聴取し、また、日本側の考えを説明するでしょう。
 
  さらに、日朝関係の現状と今後の対応方針なども説明するものと思われます。とくに韓国は、多数の家族が南北に分断されている関係もあり、日本の拉致問題に強い関心を抱いています。
 
 (美根慶樹/平和外交研究所)

 ■美根慶樹(みね・よしき) 平和外交研究所代表。1968年外務省入省。中国関係、北朝鮮関係、国連、軍縮などの分野が多く、在ユーゴスラビア連邦大使、地球環境問題担当大使、アフガニスン支援担当大使、軍縮代表部大使、日朝国交正常化交渉日本政府代表などを務めた。2009年退官。2014年までキヤノングローバル戦略研究所研究主幹

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クルマの“ミッション戦国時代” 生き残るのはどれだ?

 クルマの“ミッション戦国時代” 生き残るのはどれだ?

 

 [図表]変速機星取表

  近年、変速機はずいぶんとバラエティ豊かになった。昔ならマニュアルトランスミッションとオートマチックトランスミッションの2種類しかなかった。オートマチックは「トルコンAT」と呼ばれていたが、これは発進デバイスにトルコンを使っていたからである。しかしCVTや一部のDCTにもトルコンが用いられるようになって混乱が起きたため、現在では「トルコンステップAT」あるいは「ステップAT」と呼ばれる。
 
  効率や機能向上を目指したトランスミッションが次々と登場した結果、現在の状況は少々混乱気味なので、今回はその変速方法の利害得失を紐解いてみようというわけだ。ちなみに今回の記事の前編として先週はそれぞれの基本的仕組みと発進デバイスの特徴をまとめたので、それも参考にして欲しい。
 
  さて、変速方式別に仕組みと今後の可能性を見ていきたい。前回書いたように、変速システムは従来のマニュアルの他にトルコンステップAT、CVT、DCT、AMTと主だったもので5種類ある。

《マニュアルトランスミッション》

 [写真]マツダの横置きFF用5段マニュアルトランスミッション、SKYAVCTIV-MT。クラッチペダルで動力を切断し、シフトノブからリンクで繋がったシフトフォークで歯車を動かす

  実用的な変速機としてはもっとも仕組みが単純で、効率が高く、コストも安く、軽量でメンテナンス性が高いなどメリットは多い。ただし、当たり前だが自動変速はしてくれない。
 
  そのメリットから、現在途上国で販売されるクルマはその多くがマニュアルだ。効率やコストや重量の問題には目をつぶったとしても、修理に高度な設備と技術が必要では普及しない。修理の敷居が低いことがマニュアルの強みだ。日本国内だけで見ていると、マニュアルは消えゆくシステムのように思えるだろうが、全世界的に見れば生産数は増えており、主流のシステムなのだ。

《トルコンステップAT》

 [写真]マツダの横置きFF用6段トルコンステップAT、SKYACTIV-AT。JC-08モードの80%をロックアップした状態でカバーする。厳密にはわずかに滑らせながらロックアップする領域もある。原則的には発進以外はほとんど直結状態にある

  少し前まで、自動変速機と言えばこれしかなかった。
 
  発進マナーがもっとも洗練されており、不得意だった変速マナーも改善した。変速に要する時間(変速速度)も上々で、最小ギヤと最大ギヤの比率(レシオカバレッジ)も大きく取れる上、構造上多段化しやすい。
 
  トルコンのスリップロスのせいで不得手だった効率もトルコン自体の薄型化に伴う機能向上とロックアップの電子制御能力の向上で大幅な改善を遂げた。
 
  残るはコストが少々高いことと重量ハンデ、そしてメンテナンス性の問題のみだ。細い油圧回路が巡らされた変速制御機構はクリーンルームに近い環境でないと分解整備ができない。もちろん高い技術も要求される。この整備のハードルが高いこととコストが高いことが相まってどうしても先進国用のトランスミッションという位置づけになる。
 
  しかし、先進国用のトランスミッションとしては最も現実的で完成度の高いシステムだとも言える。現在のトランスミッションには、環境や燃費の要請から走行中のギヤ比をいかに低く抑えるかが求められており、車重とエンジン性能から発進時に必要とされるギヤ比が決まって来るため、最小ギヤと最大ギヤの比率(レシオカバレッジ)によって、走行中にいかに高いギヤが使えるかが決まってくる。
 
  遊星ギヤセットを使うトルコンステップATでは、すでにこの比率が限りなく10倍に近づいている。少し前までこの値は6倍程度に過ぎなかった。特に低速トルク型になりやすい小排気量ターボエンジンを上手に生かすためにはこのレシオカバレッジが効いてくる。

《CVT》

 [写真]CVTに最も熱心なメーカーのひとつは日産だ。サプライヤーと共同でリリースした横置きFF用の副変速機付きCVTは巧みな仕掛けで部品をほとんど増やさずに副変速機を組み込んでいる。これによりレシオカバレッジを6倍前後から7.28倍まで引き上げた

  CVTはそのほとんどが発進装置としてトルコンを使う。なのでトルコンCVTと言っても良い。当然、発進マナーには優れている。まだまだ少数派だが、発進装置にモーターを使う方法もあるし、電子制御でクラッチを用いる場合もあるが、いずれも数的には例外に近い。
 
  CVTの最も本質的な美点はエンジン回転数と車速の関係の自由さだ。そして変速マナーの洗練度に関しては理想的とも言える。
 
  CVTはV型の溝を持つ2組のプーリーの間にベルトを掛け、油圧で溝幅を変えることでプーリーセットの有効径を変えて変速を行う仕組みだ。ギヤレシオを無段階に変えられるので、エンジン回転をどう使うかはプログラム次第である。一番馬力の出ている回転数を保持したまま加速することもできるし、一番燃費効率が良い回転数を保持したまま加速することもできる。
 
  理論的には、前編で述べた船舶や飛行機のケース同様、エンジンを一定速度で回したまま速度を変えることができるため、CVTの変速機としてのポテンシャルは極めて高い。クルマの動力源として内燃機関が宿命的に持っている回転数による効率のムラを消し、欠点をカバーできる可能性があるのだ。
 
  しかし、現在のクルマにはCVTに直接速度を指示するインターフェースが存在しない。あるのは本来エンジン出力調整用のアクセルべダルだけだ。だからコンピューターは、ドライバーのペダルの踏み方から、エンジンに対する要望と変速に対する要望を読み解かねばならない。これがドライバーから「違和感がある」と言われる原因になっており、狭義の変速マナーがいくら良くても、ドライバーが思ってもいない変速をするマナーの悪さで全て帳消しになってしまう。トルコンステップATでも類似の傾向があるが、「一段上げるか、一段下げるか」を選択するだけのトルコンステップATではドライバーはその癖を予想しやすい分、短所として受け止めようがある。ところがCVTは自在性が高い分、操作のニュアンス解析が難しく、ドライバーにとっても違和感が大きいのだ。
 
  せめて「パワー」から「エコ」まで無段階操作できるインターフェースが何かあるべきだと思う。かつてマニュアルミッションのシフトノブはその機能をしていたのだから。このインターフェースがきちんと確立されない限りCVTの天与のポテンシャルは活かしきれない。
 
  このギヤ比操作用インターフェースが欠落しているため、エンジン回転数アップの指示を出しているのに、エンジン回転数が変わらないまま加速するというような違和感がどうしても残る。簡単ではないかもしれないが、変速比指示の仕組みが上手く作れれば、ドライバーが積極的にギヤレシオだけを変えて速度調整することもでき、この違和感はなくなるはずだ。こうした問題はエンジン回転と速度の関係性が自由であるCVTのメリットと表裏の関係にある欠点だ。
 
  CVTのもう一つの問題点は、ベルトの保持に作動中ずっと油圧が必要なことで、これがとくに速度が上がるほど効率の悪化を招いている。ただし改良は進んでいる。以前書いたCVTの記事の中では煩雑になるので割愛したが、「押し側」でしか使えなかったベルトをチェーンに代え「引っ張り側」で動力伝達できる様にしたCVTがある。これによりプーリーとベルト間の摩擦力保持に必要な油圧は下がっているはずだが、構造的に重いベルトやチェーンにかかる遠心力に対抗して、適正にテンションをかけながら保持するための油圧の問題は解決していないので効果は限定的だろう。
 
  CVTには、さらにレシオカバレッジが低いという問題点があった。これについては副変速機を使うことで改善が見られた。ただし、それでもレシオカバレッジが最も高いもので従来の6倍代から7.5倍程度に改善した程度で、多段化の進んだトルコンステップATの9.81とは大きな差がある。しかし、一方でそもそも段がないCVTはレシオカバレッジの中では自由なギヤ比を選ぶことができ、トルコンステップATがいくら多段化しようがこの点では勝負にならない。小排気量ターボのような効率の高い回転数が限られ、かつターボの回転を落としたくないエンジンを上手くつかうことには最適な一面もある。
 
  最後にメインテナンス上の問題には触れておかなくてはならない。これは自動車メーカーの世界戦略に大きな影響を与えるからだ。世界、特に途上国での保守整備の面では、これまで度々書いてきたようにトルコンステップATと並んで、CVTは非常に不利だ。修理や整備にクリーンルームのような設備と高い技術が求められるからだ。
 
  全体的に見渡してみると、CVTは高速での使用を重視せず、先進国で都市内交通を担うようなクルマにはメリットはあると思うが、オールマイティな変速機として発展するためにはもう一段階のブレークスルーが必要だと思う。

《DCT》

 [写真]ホンダのモーターをスターティングデバイスにしたフィット・ハイブリッド用DCT。モーターの特性を上手に使うことでエンジンの不得意な運転状況を減らして効率を向上させる仕組み

  さて、次はDCT(デュアルクラッチトランスミッション)だ。DCTは2組のギヤセットを持ち、奇数段と偶数段のギヤに分かれている。奇数段(例えば1速)を使っている間に偶数段(例えば2速)のギヤはすでに噛み合わせが終了して準備ができているから、クラッチの奇数段側を切り、偶数段側を接続すれば変速できてしまう。最速の変速を可能にしているのはこの仕組みのおかげだ。
 
  このギヤセットを切り替えるクラッチの方式は「乾式(かんしき)」のものと「湿式(しつしき)」のものがある。乾式のメリットはクラッチを切っている間、引きずり抵抗がないので効率が高い点にある。一方、湿式は複数のクラッチ板がドライブ側、ドリブン側交互に油中に浸かっている状態なので、油の粘性分だけ引きずりが発生する。ただし、そのおかげで変速時の洗練性が優れる部分もあり、現時点では一概にどちらが優秀とは言えない。
 
  ギヤが入っている状態ではマニュアルミッション同様に、滑り感のないダイレクトなフィールがあることが長所だが、短所は発進変速ともに洗練度がCVTやトルコンステップATに及ばないない点と、前述の様に重さと部品点数の多さだ。
 
  部品点数が多く、機構も複雑なため、メンテナンス面で途上国向きではない。

《AMT》

 [写真]スズキのアルト・ターボRS用の5段AMT。スズキでは軽トラックのキャリィに続き、新型のアルトで国内販売の乗用車に初めてAMTを搭載した。続くスポーツモデルのターボRSでは、アルトの通常版より変速マナーが向上した。現在のレベルが低いせいもあるが、進歩の度合いは速く、今後の熟成が期待される

  AMTとは、マニュアルトランスミッションのクラッチとシフトレバー操作を油圧や空気圧のアクチュエーターに代行させるロボット変速で、機構そのものは原則的にマニュアルと同じものだ。発進と変速のマナーについてはまだ洗練とは程遠く、変速速度も速いとは言い難いが、効率、コスト、重量に加えメンテナンス性も極めて優秀だ。
 
  現在途上国で主流のマニュアルトランスミッションは、クルマの普及率が上がるにつれて自動化の要求にさらされるのはこれまでの先進国のモータリゼーションを見ていれば間違いない。やがて経済力と整備インフラが付いて来ればトルコンステップATということになるのかもしれないが、過渡期においてはインフラ任せの要因を排除できるAMTは極めて戦略的な商品になりうる。
 
  インフラの整備となれば10年単位の時間がかかるだろうが、現在苦手としている発進と変速のマナーの改善なら自社の技術的進歩で達成が可能である。しかも、もしそれが可能になれば、先進国でもトルコンステップATのマーケットを食うことができる。スズキはそこに目をつけ、すでにインドでAMT(スズキの呼称ではAGS)の生産を始めている。
 
  現在のロボット変速AMTは古くはいすゞのNAVi5やその建設機械/トラック版のNAVi6など30年も前からあったが、前述の欠点から普及せず、いすゞ自身もトルコンステップATに回帰した経緯があった。以来30年を経て、その仇をスズキが討とうとしているところは面白い。

■まとめ

  多様なトランスミッション需要を総括すると、マニュアルトランスミッションはまだまだ世界で必要とされている。
 
  そうした途上国需要の置き換えとなる可能性があるのはAMTで、現在のところ未熟なシステムだが、進歩の度合いによってはトルコンステップATを食うかもしれない可能性を秘めている。
 
  CVTはわずかずつの進歩をしているものの、まだ決定的な出口が見つかっておらず、先進国の自動変速機としては若干劣勢である。
 
  トルコンステップATは電制の精度向上と多段化で伸び悩みをブレークして再度、先進国用自動変速機の王座を確かなものにしている。
 
  DCTは彗星のごとく現れたが、まだその長所が活かせるのはスポーツ志向のモデルだけだ。当初の評判があまりにも高すぎたために現在は少し勢いを失いつつある感じがする。ただし、AMTに発進マナーの技術ブレークスルーが起きれば、それはおそらくそのままDCTに応用できるため、AMTとタッグを組んでトルコンステップATを挟み撃ちにできる可能性がある。
 
  トランスミッションの戦国時代を生き残るのはどのシステムになるのだろうか?
 
 (池田直渡・モータージャーナル)

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