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<イラク・シリア情勢>キーマン2人 ISとイランの司令官
【カイロ秋山信一】イラクとシリアの広域を実効支配するISを巡る戦闘で、2人の外国人司令官がキーマンとして注目されている。ISの戦闘部隊を率いるグルジア出身のオマル・シシャニ司令官と、IS対策でシリア、イラク両政府を指導するイランの対外工作部隊「コッズ」のガセム・スレイマニ司令官(58)だ。2人の存在は国際紛争の色彩を強めるイラク・シリア情勢を象徴している。
◇IS部隊 チェチェン人司令官
シシャニ司令官は1万5000人以上ともいわれる外国人戦闘員の代表格で、ISの広報ビデオにも頻繁に登場する。シシャニ司令官を知るシリア反体制活動家のアフマル・バクル氏(35)によると、シシャニ司令官は2012年春ごろ、義憤に駆られ、シリアでアサド政権と戦う反体制派に加わった。チェチェン人主体の外国人部隊を率い、戦場では進んで前線に立つが、普段は信仰心のあついイスラム教徒で、民間人を巻き込まないよう常に配慮していたという。バクル氏は「穏やかで誰からも愛される男だった。ISにだまされて過激化した」と語る。
国連や英BBCなどによると、シシャニ司令官はグルジア出身のチェチェン人。20代半ばで、白い肌に赤い縮れ毛とヒゲが特徴的だ。グルジア軍の一員として08年のグルジア紛争ではロシア軍と戦ったが、10年に病気のため除隊。数カ月後に武器の不法所持の疑いで逮捕され、禁錮3年の刑を受けたが、病気を理由に早期に釈放された。その後、トルコ経由でシリアに向かった。
13年に入ると、シリア内戦に本格介入したISとの共闘を開始。ISのバグダディ指導者に忠誠を誓い、13年5月にシリア北部の野戦司令官となった。14年6月のイラクへの大規模侵攻でも前線に立った。現在はISの軍事部門や外国人の人質管理を統括しているともいわれ、シリア北部で活動する反ISの活動家は「バグダディ(指導者)と一緒にいる姿も目撃されており、信頼が厚い」と指摘する。
◇イラン部隊 対外工作司令官
ISと対抗するシリア、イラク両政府の背後で、戦闘の指揮に関与しているのが、イラン指導部直轄の革命防衛隊で対外工作などを担当する精鋭部隊「コッズ」のスレイマニ司令官だ。
英紙ガーディアンによると、1980年代のイラン・イラク戦争などを経験し、90年代後半から「コッズ」を率いる。07年にはイランの核開発疑惑に絡んで、資産凍結と海外渡航禁止の国連制裁対象となった。…