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<独機墜落>悪天候の山岳地帯、遺体回収に1週間
【セーヌレザルプ(フランス南東部)宮川裕章、ブリュッセル斎藤義彦】黒焦げの崩れた山肌に無数の残骸が散らばる。「おぞましい光景だ」。24日発生したフランス南部でのドイツ旅客機「ジャーマンウイングス」墜落事故の現場を空から見たシュタインマイヤー独外相は言葉を失った。捜索作業は同日、始まったが、雪に覆われた悪天候の山岳地帯での作業は困難を極め、遺体回収は1週間はかかるとみられる。
ヘリで墜落現場に入った地元山岳救助隊のフレデリック・プチジャン医師(54)は「衝突の衝撃が大きく生存者を発見できる可能性は非常に低い」と話す。同医師は主に憲兵隊で構成する救助隊第1陣に参加。「残骸や遺体は最大約70度の急斜面に広い範囲に散乱している。事故原因調査のための現場保存が優先され、遺体を動かさず目印を付け、憲兵隊が写真に収めていた」と現場の様子を証言した。
救助拠点は事故現場から約8キロのセーヌレザルプのスポーツ施設に設置され、大型救急車や消防車両十数台が待機。ドイツ、スペインなど各国メディアが深夜まで詰めた。付近の元パン店経営、ジャクリーヌ・ミシェルさん(70)は「昼食の準備をしていた午前11時前、経験したことのない衝撃音が聞こえた。後で墜落事故と知って驚いた。多くが亡くなってショックだ」と話す。
現場の空撮によると標高1700メートル程度の山肌が墜落後の炎上で黒焦げになり、雪崩の後のように崩れている。細かい破片が数平方キロにわたり散らばり、谷間に赤と黄色の塗装が残る胴体や車輪などの残骸が見える。
仏当局は救助隊など600人、ヘリ10機を投入。十数人が現場に降りたが、足元が崩れ、歩くのも困難な状態だ。現場に到達するためにはヘリか徒歩で行くしかなく、降雪が作業を困難にしている。
犠牲者には独北西部ハルテルンアムゼーの高校生16人と教師2人が含まれていた。スペインでの短期交換留学の帰りだった。24日には多数の生徒が学校でろうそくに火をともし仲間の無事を祈った。
事故原因はまだ解明されておらず、衝撃を受けた「ジャーマンウイングス」の一部の乗員が24日、搭乗を拒否したため、キャンセル便がでた。