アジアインフラ銀、豪首相が参加に意欲 「運営方針を見極め」

　

　［シドニー　２５日　ロイター］ – オーストラリアのアボット首相は２５日、中国が主導するアジアインフラ投資銀行（ＡＩＩＢ）について、参加する強い意欲はあるが、中国がどの程度の発言権を有するかを見極めた上で正式な決定を行うとの考えを明らかにした。

　豪フェアファックス・メディアは政府筋の話として、ＡＩＩＢ参加に関する覚書への署名を政府が承認したと伝えた。

　中国の国営新華社によると、中国はＡＩＩＢの決定に拒否権を持たない方向。

　アボット首相はキャンベラで行った記者会見で「組織運営が透明で、明確な説明責任を持ち、理事会が重要な決定を行う純粋な多国籍機関には参加したいという強い意欲がある」と表明した。

　「重要な決定は理事会を通じて行われるか、１国が支配するのではなく多国籍な機関となるか。こうしたことはわれわれにとって根本的な問題だ」と説明した。

　首相はこの問題について安倍晋三首相やオバマ米大統領と協議したことを明らかにし、今後も意見交換を続けていくと述べた。

　またホッキー豪財務相は豪中ビジネス評議会で「うまく設計すれば、この地域で切実に必要なインフラ需要への対応で、ＡＩＩＢが重要な役割を果たせる。そのためには強力で適切な運営が必要だ」と指摘した。

　「ＡＩＩＢ設立計画はまだ初期の段階だが、運営に関して中国は大きな改善を示した。提案されている運営の仕組みは最も優れた国際制度をモデルにしている」との認識を示した。

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