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イーロン・マスクはただの例外。連続起業家は同じ業界に留まるほうが有利
Inc:イーロン・マスク氏にとって、デジタル決済から電気自動車、果ては宇宙事業までの変遷は、実に自然で、軽々と行われたように見えます。マスク氏が、PayPal社、テスラ・モーターズ社、スペースX社など、数々のベンチャー企業を興し、業界をまたいで成功を収めてきたのは周知のとおりです。
しかし、マスク氏やリチャード・ブランソン氏のように、飛び抜けた才能を持つ連続起業家は例外的な存在なのであり、一般則には反することを、J.P. エガース氏(ニューヨーク大学の経営学と組織学の准教授)の最新の研究は示唆しています。
業界を変えると失ってしまう知識
もしあなたが、ほかの多くの連続起業家と同じく、例外的な天才ではないなら、次の非常にアカデミックに聞こえる論文の結論に注目すべきでしょう。『Dealing with Failure: Serial Entrepreneurs and the Costs of Changing Industries Between Ventures(失敗に対処する:連続起業家が業界を変えて起業する代償)』 この論文は、専門誌『Academy of Management Journal』に掲載されたものです。
もちろん、失敗は成功より苦いものです。しかし、失敗から学べることには価値がある、とエガース氏。また、この研究により、業界を変えないほうが有利なことがわかりました。たとえ失敗したとしても、同じ業界で再挑戦したほうが、全く別の業界でイチからやり直すよりよい結果が出ています。
この事実は、米国でよく耳にする起業家の神話に反するものです。多くの人が、大切なのはリスクをとって実行することであり、どの分野を選ぶかではないと信じています。
「業界を変えるたびに、価値ある知識も手放すことになる」とエガース氏。価値ある知識には、その業界に対する理解だけでなく、なぜ失敗したのかについての洞察も含まれます。
エガース氏は共著者のリン・ソン氏(北京にある中央財経大学在籍)と一緒に、ある2つのグループを対象に研究を行いました。北京の連続起業家たちと、ベンチャーキャピタルから投資を受けている米国の起業家たちです。この研究でわかったのは、失敗したあとに、同じ業界に留まった起業家のほうが、業界を変えた起業家よりも、次のチャレンジで良い結果を残したということです。
その理由のひとつは、失敗した起業家は、競合他者や、市場の変化、コストや要求の高さなど、外部環境のせいにして、マネジメントの悪さや、チームの不和など内部的要因を省みない傾向があることです。…