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[FT]オバマ氏、中東和平交渉で難しい立ち位置
オバマ米大統領は昨年のインタビューで、独立国家樹立の可能性がないとパレスチナが考えてしまえば、「世界へ影響をおよぼす副作用に対する米国の力が制限されることになる」と述べ、イスラエルを遠まわしにけん制した。
イスラエルの総選挙直前の数日間、同国のネタニヤフ首相によるパレスチナ国家の樹立を認めないとの公約で、オバマ氏のこの発言は現実味を帯びている。
イスラエルのネタニヤフ首相(左)と会合するオバマ米大統領(2014年10月1日、ワシントン)=ロイター
オバマ政権は今、難しい選択に迫られている。中東和平のプロセスに国連を介入させれば、イスラエル政府と米国議会の共和党員の反発を招くおそれがある。あるいは、イスラエルに対する期待感を失いつつある多くのヨーロッパの人々やパレスチナ人と対立することになるかもしれない。
選挙当日にネタニヤフ氏が述べたアラブ系イスラエル人が「集団」で投票しているという言葉に、オバマ政権が明らかに激怒したため、同政権が何らかの報復措置を模索するとの臆測が広まった。
しかし、政府関係者は、何らかの措置をとらなければ、米国主導の和平プロセスを通さずに国際社会からの承認を探るパレスチナ人の運動や、ヨルダン川西岸地区での政情不安がいっそう高まるなど、オバマ氏も予測する難局の打開に苦慮することになる。
「ネタニヤフ氏が交渉の扉を閉ざし、パレスチナ国家の樹立を拒絶すれば、国連の加盟国の中には米国への不快感を示す国もでてくるだろう。そうなれば、地獄への扉が開くことになる」とパレスチナの交渉代表であるサエブ・アリカット氏は述べる。
オバマ政権はまず、ネタニヤフ氏がこれまでやってきた発言撤回ではなく、(たぶん新たな約束の裏付けを伴う)2国家共存を前提とした解決策を支持するという断固とした声明を近日中に出すよう、同氏に圧力をかけることが必要だろう。同氏は23日、アラブ系イスラエル人の有権者についての発言を謝罪した。
大統領首席補佐官のデニス・マクドノー氏は23日、「(ネタニヤフ氏の)発言を見て見ぬふりはできないし、その発言によって直接交渉を通じた和平を同氏が真剣に達成しようと考えているのかという疑問も隠せない」とし、オバマ政権は「イスラエルの次期政権には、2国家共存を真に誓う政策や行動と言葉を一致させることを期待する」と述べた。
週末のインタビューで、オバマ氏は、総選挙後に「交渉が不可能だと心から信じている人々が歩み寄るのは難しいだろう」とネタニヤフ氏に告げたことを明かした。
■国連での対応、3通りの可能性
オバマ政権は国連での対応をいくつか検討しているが、最も見込みの高いのは、国連安全保障理事会(UNSC)のパレスチナ国家の樹立を求める決議を支持することだと外交筋は考えている。国際社会が認可した計画が実行され、新たな交渉の余地をなくすのだ。