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テクトロ、MIPI M-PHY v3.1仕様対応のテストソリューションを発表
テクトロニクス社は11月12日、MIPIアライアンスが最近発表したMIPI M-PHY v3.1仕様に対応した物理レイヤの送信端における特性評価・デバッグソリューションを発表した。
MIPI M-PHYシリアルインタフェース技術は次世代のモバイルデバイスに広く採用されており、広帯域、少ないピン数、優れた電源効率を実現している。最新のv3.1仕様ではより強固な低電力PHYを実現しており、オシロスコープによる測定とプロービングには、DUT(Device Under Test、被測定デバイス)へのコモンモード負荷の低減、さらには広帯域、低ノイズ、高感度といった信号忠実度に対する厳しい要件が求められている。また、ハイスピードモードで動作するMIPI M-PHYトランスミッタのテストには、MIPI M-PHY規格で規定されている信号よりも3倍高速の立ち上り時間、200mVFSの感度、1mVrmsまたは2mVrms未満の低ノイズ、および大きなリターンロスを持ったオシロスコープとプローブのシステムが必要になるという。
同ソリューションは、MIPI M-PHY High Speed Gear 1/2/3、PWMモード(G0~G7)、SYSモードをサポートしており、同社のオシロスコープ「MSO/DPO70000DX」シリーズとプローブ「P7600」シリーズを使用することで、MIPI M-PHY測定において低ノイズ・高感度ソリューションを提供する。他の計測ソリューションに比べて、感度は35mVFSと10倍高く、信号に対するノイズは1mVrms未満と4倍低く、HS測定のための確実なバスターミネーションが可能になるとしている。
また、MIPIアライアンスはすでに、データレートを向上させた次世代のM-PHY HS Gear 4を開発している。これに対応するためには、新しい測定技術とイコライゼーション手法が必要になる。さらに、デバイスのビットエラーレート(BER)の特性評価には、ジッタとノイズ双方の影響分析が必要になる。一方、レシーバ側では、信号の減衰によりアイは完全に閉じてしまうため、イコライゼーションが必要になる。同社の解析ソリューションであるDPOJETとSDLA(シリアルデータリンク解析)は、表示されるすべてのトレースとHS Gear 4のレシーバイコライゼーションを使用したジッタとノイズ双方の解析により、これらのニーズに対応する。
この他、テクトロニクスのM-PHYTXテストソリューション、ビジュアルトリガ機能、DPOJETジッタ/タイミング解析ソフトウェアを使用すると、デバイスの特性評価における問題点の検出とデバッグが確実に実行できる他、MIPI M-PHYのレシーバテストでは、BERTと低コストの任意波形ジェネレータ(AWG)によるソリューションが用意されている。
そして、Prodigyとテクトロニクスは、SSIC、モデム、コンパニオンチップ、無線LANなどのアプリケーションプロセッサとインタフェース間のバスインタフェースのためのプロトコルデコードソリューションを提供している。さらに、テクトロニクスはMIPI M-PHY、MIPI DigiRFSMv4、MIPI UniProSM、MIPI LLIプロトコルのフルプロトコルデコード/解析ソリューションも提供している。
M-PHYのノイズジッタ波形の様子