台湾、中国大陸からの“ニセ個人旅行客”根絶に新たな罰則

　

　（台北 2日 中央社）台湾では近年、中国大陸からの旅行客に個人観光ビザを取得させた上で、来台到着直後からツアー形式の団体旅行をさせる悪質な手口が広まりつつある。観光局は1日、こうした行為に及んだ旅行会社に対して、関連業務を最大1年間停止させる罰則を新たに設けたと発表した。
　
　台湾は中国大陸からのツアー客、個人観光客の受け入れにそれぞれ人数制限を設けており、旅行会社による違法行為は他の旅行客の権利などを損なう恐れがある。同局は今回の厳罰化について、観光品質を守るためだと説明している。
　
　同局の統計によれば、2013年10月から現在までに同様の行為に及んだ旅行会社23社が取り締まりを受け、それぞれ1万台湾元（約3万8000円）～5万元（約19万2000円）の罰金が科されている。
　
　2014年に中国大陸から台湾を訪れた旅行客は約400万人で国・地域別トップ。2位の日本（約160万人）に倍以上の差をつけた。また、前年比では38.7％、人数にして約100万増加している。
　
　（陳葦庭／編集：杉野浩司）