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<米キューバ首脳会談>反米同盟「柱」失う
◇思想的盟主が転身 揺れる中南米左派
【パナマ市・朴鐘珠】冷戦後も対立を続けた米国とキューバの11日の首脳会談は、中南米の反米左派政権にとっても転換点になる可能性がある。1990年代から次々と誕生した反米左派政権の多くは、キューバを「思想的盟主」と仰ぎ、産油国ベネズエラの経済援助に頼っていた。キューバが対米関係改善にかじを切ったことで2本の柱の1本を失うことになり、難しい対応を迫られている。
中南米では、ベネズエラとキューバを筆頭に、ボリビア、ニカラグア、アルゼンチン、エクアドルなどが反米左翼ブロックを構成。こうした国は反米を叫ぶことで国内での求心力を高め、政権基盤を固める傾向が強い。中南米の反米政権の指導者にとって、対米批判の先頭に立つキューバは父親のような存在だった。
時事通信によれば、ベネズエラの国際政治学者ジオバナ・デ・ミシェリ氏は、キューバと米国が国交を回復すれば「反米同盟は柱を失う」と分析、中南米への米国の影響力が強まるとの見方を示した。
もう一つの反米旗手であるベネズエラの地域諸国に対する影響力も低下している。ベネズエラは経済援助や原油を廉価で供給するなどして、反米左派国など友好国を支えてきた。しかし、昨年から続く国際的な原油価格急落で同国の財政は悪化、支援に力を注ぐ余力を失いつつある。
一方、キューバを抱き込んで、中南米での政治的な孤立化から脱し、経済的な影響力を強めようとする米国のもくろみも成功するとは限らない。
中米パナマで開かれていた第7回米州首脳会議は11日、共同宣言に相当する行動指針を全会一致で採択できないまま閉会した。不採択はこれで4会議連続。キューバの初参加で米州内の南北対立緩和が期待されたが、今度は「反体制派を弾圧している」として米国に制裁を科されたベネズエラが対米批判の先頭に立った。米国非難の文言を指針に入れようとしたベネズエラに対し、キューバやブラジルなど33カ国の首脳が同調し、反対は米国とカナダのみ。中南米は対米方針で即座に一枚岩になり得ることを見せつけた。
立教大ラテンアメリカ研究所学外所員の伊高浩昭氏は「中南米はロシアや中国の関与が強まり、経済的にも国際化している」と指摘、米国一辺倒の世界には戻らず共存の時代に入るとみる。
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リビアの韓国大使館襲撃、警官2人死亡
リビアの首都トリポリの韓国大使館で現地12日未明、近づいてきた車が機関銃40発を発砲し、警備にあたっていた警察官2人が死亡、1人がけがをしました。大使館職員にけがはありませんでした。
過激派組織「イスラム国」の「トリポリ支部」を名乗るグループが犯行声明を出していますが、韓国の外務省関係者は「実体は不明」と指摘し、大使館が標的になったのかどうかわからないとしています。(12日23:09)
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<米大統領>対イラン強硬派に憤慨再び
【ワシントン和田浩明】オバマ米大統領は11日、訪問先の中米パナマで記者会見し、イラン核問題の最終合意に向けた交渉について、「イランとのいかなる合意にも反対の勢力が、合意内容も見ずに決めつけている」と述べ、米国内の野党・共和党やイスラエルのネタニヤフ首相ら対イラン強硬派を念頭に、強い不快感を改めて表明した。
オバマ氏は、共和党のマケイン上院議員が対イラン交渉を主導するケリー国務長官を「現実が見えていない」などと批判したことについて、「行きすぎた党派主義の例だ」と反論。共和党の47上院議員がイラン指導部への公開書簡で、オバマ政権と核問題で合意しても、米議会が変更したり次期政権が破棄する可能性があると指摘したことについても、党派主義の事例として挙げた。
主要6カ国(米英仏中露独)とイランの国際交渉に批判的なネタニヤフ氏に関しても「代替策を聞いたが、良い回答はもらっていない」と指摘した。
上院では外交委員会に最終合意の議会承認を求める超党派法案が提出されているが、オバマ氏は同委のコーカー委員長(共和党)と民主党のカーディン議員に対し、議会の関与を核交渉の最終期限である6月末まで延期するよう働きかけていく意向を示した。
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<ローマ法王>「アルメニア人虐殺」と発言 トルコは抗議
【ローマ福島良典】フランシスコ・ローマ法王は12日、バチカンでミサをささげた際、オスマン・トルコ帝国による第一次世界大戦期のアルメニア人迫害を「20世紀最初の虐殺(ジェノサイド)」と形容した。ロイター通信によると、「虐殺」と認めていないトルコはバチカン大使を呼んで抗議し、「失望した」と不快感を示した。
迫害を巡りアルメニア側はオスマン・トルコ軍の虐殺で最大150万人が死亡したと主張。これに対して、トルコ側は内戦や暴動などによる死亡であり、「虐殺」にはあたらないと反論している。
12日のミサは迫害100年にあたって開かれ、アルメニアのサルキシャン大統領も参列。法王は「罪悪を隠したり、否定したりするのは、傷口を手当てせずに血が流れるままにするようなものだ」と指摘した。
法王は一昨年6月にもアルメニア人カトリック聖職者との会合で「虐殺」と表現し、トルコから「受け入れられない」と反発された。
リビアの韓国大使館銃撃
【ソウル共同】韓国外務省当局者は12日、リビアの首都トリポリにある韓国大使館に現地時間の同日未明(日本時間同日朝)、銃撃が加えられ、リビア政府内務省に所属する警察官2人が死亡、1人が負傷したと明らかにした。
韓国外務省当局者によると、大使館襲撃の約2時間後、過激派組織「イスラム国」の「トリポリ支部」を名乗るグループがツイッターで犯行声明を出した。同当局者は、実体のある団体かどうかは不明とした。武装グループが大使館を標的にしたのか、警察官を狙ったのかも不明としている。
犯人は車に乗ったまま機関銃を約40発、大使館建物前の警備の詰め所へ向け発砲し逃走した。