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筑豊電鉄、土手ノ内駅を希望が丘高校前駅に変更
筑豊電気鉄道は10月1日、福岡・中間市にある土手ノ内駅の駅名を希望が丘高校前駅に変更する。駅近くの九州電機工業学園希望が丘高等学校の創立45周年を記念してのことで、駅名変更により、同校の生徒増加や話題性アップを狙い、電車利用の促進につなげていくという。
筑豊電気鉄道は土手ノ内駅を希望が丘高校前駅に変更する
また同日、硬券の『「土手ノ内駅」駅名変更記念乗車券』も発売する。同鉄道の黒崎駅前駅から駅名変更前の土手ノ内駅までの乗車券と、「筑豊直方駅」から駅名変更後の「希望が丘高校前駅」までの硬券乗車券をセットにした内容で、同鉄道の硬券乗車券の発売は初。同社は、「レトロな雰囲気を感じてもらい、お客さまに楽しく電車をご利用いただくきっかけになれば」としている。1,000セット限定で価格は580円。乗車券の有効期間は2009年3月31日まで。券面記載の区間にかかわらず、320円区間及び260円区間内の任意の駅で乗降可能とのこと。
駅名変更記念乗車券
旧駅名と新駅名のきっぷを組み合わせた
発売場所は同社直営の定期券発売所と楠橋電車営業所。また、オフィシャルサイトからの通信販売も受け付ける予定。今秋開催予定の「第5回ちくてつ電車まつり」の会場内においても発売するとのことだ。
懐かしい駅名票ともお別れ
時代を超えて信越から東北まで
残暑もようやく収まってきたこの頃、気軽に小旅行を楽しみたい気分……。でも、まだガソリンも物価も高いし、ゼイタクしている場合じゃない。そんなふうにため息を漏らしている方にオススメなのが神奈川県川崎市にある川崎市立日本民家園だ。日本民家園には、主に東日本の代表的な、江戸時代の民家など25軒の文化財建造物が移築されている。ここへ行けば、日本各地を旅した気分になれるだけでなく”時代トリップ”が可能なのである。
茅葺き屋根の家が建ち並ぶ日本の田舎の原風景は、小田急線向ヶ丘遊園駅から徒歩10分強の山中に広がっている。その山間(やまあい)の里に足を踏み入れると、時の流れもいつのまにかゆったりと感じられる。自然と懐かしさを感じるかもしれない。秋には月見などの行事も用意されている。
日本民家園の入口となる建物
宿場から信越の村へ
民家園の中へ入ると、まず右手に「原家住宅」の立派な構えが見える。これは川崎市中原区にあった明治後半期の建物。瓦屋根も重厚感があって立派だが、部屋のシャンデリアもなかなか見応えがある。
どっしりとした原家の建物
たんすが置かれた原家の部屋
和室を飾るにシャンデリア
その先に「宿場」の札が立ち、ここからが本格的な民家園の始まりとなる。ゆるやかな坂の上には「佐地家の門」。19世紀初期のもので、尾張(名古屋)の武家屋敷の入口である。門に隣接して部屋があり、主人のお供の控え室となっていた。
まずは宿場へと向かう
佐地家の門。左隣に控えの間がある
門の裏には「三澤家住宅」が建つ。伊那街道の伊那部(いなべ)宿(長野県伊那市)にあった薬屋で、江戸時代には代々組頭を務めていた家柄だったという。屋根は石置きの板葺き。建物前の細い坂道を上がると、その全容が見渡せた。
三澤家の石置き板葺き屋根を見下ろす
この細道は信越の村へと続く。どこか奥深い田舎の山を歩く気分になっていると、目の前に茅葺きの屋根が現れた。しかも、予想以上に大きい。いわゆる合掌造りの建物だ。豪雪地帯であるため屋根は急勾配、空に背伸びをしているかのように見える。
山下家の建物。反対側にそば処の入口がある
4つ並ぶ家は18世紀から19世紀に建築された。うち3つは富山県と岐阜県の境にある越中五箇山(富山県南砺市)の集落から移築されたもの。「山下家住宅」は飛騨白川郷から川崎市に移築され料亭として使われていた建物を再移築した合掌造りの家。現在は休息所、そば処になっている。古民家でそばや甘味を味わうのも、風情があっていい。
山下家を別の角度から見たところ
「おえ」と呼ばれる家族の休息場所(江向家)