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新しい空の玄関に直結

新しい空の玄関に直結  

 京浜急行電鉄(以下、京急)はこのほど、工事中の空港線新駅「国際ターミナル(仮称)」を報道陣に公開した。同駅は東京国際空港(羽田空港)の再拡張事業で新設される国際線ターミナルの地下に建設中で、同社としては1998年に開業した羽田空港駅以来11年ぶり、73番目の新駅設置となるという。

 京急「国際ターミナル駅(仮称)」

 「国際ターミナル(仮称)」駅は空港線の天空橋駅と羽田空港駅の間に設置される。駅の構造は地上3階・地下2階で、ホームは地下2階に上下線別に配置される。下りホームの改札施設は地下2階に設置し、下りホームから直接ターミナルビル3階の出発ロビーまで、エスカレーターおよび大型エレベーターを複数設置するとのこと。上りホームの改札施設はターミナルビル2階到着ロビーに設置し、2階改札口から直接上りホームまでのエスカレーターおよび大型エレベーターを複数設置する。昇降施設はバリアフリーに対応し、ホームの幅は14.5mと広く、荷物用カートをホームでも利用できるという。

 上下線別の幅広いホームが設置される

 営業中の列車からも一瞬だけ見える

 (写真提供: 京浜急行電鉄)

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出張中に行ける勝手気ままな私的世界遺産の旅 (28) 巨大岩の遺跡群ストーンヘンジとイギリス最古の温泉地バース(後編)

出張中に行ける勝手気ままな私的世界遺産の旅 (28) 巨大岩の遺跡群ストーンヘンジとイギリス最古の温泉地バース(後編) 

 さて、かなり遠回りになってしまったが、夜には知人と約束があったので、約束に遅れないように目的地のカーディフへと向かうことにした。ストーンヘンジを後にして、車で1時間ちょっと走っただろうか、平地の多いイギリスにしては珍しく山道を抜けて峠を越えた向こうに、何やら不思議な光景が見えてきたのだ。

 なんだろう、この不思議な配列の建物群。全然イギリスっぽくない。あのずらりと並んだ建物群は何?

あの並んだ建物って、1つの建物?それとも小さな建物がたくさん集まっているの?なんとも不思議

 あまりにも不思議な街なので、またまた少々寄り道して、あの建物群の中へと車を進めてみることにした。

 坂に沿って、整然と並ぶ住宅。なんだかサンフランシスコの街並みを思い出してしまった。しかし、山の少ないイギリスにこんな街があるとは

 実はこの時、安いからって理由でマニュアル車を借りていた。10年ぶりのマニュアル車で、この急な坂を坂道発進……、なかなか辛い

 どうやらわりと大きな街らしい。地名は「バース(Bath)」と書いてある。だが、我々にはカーディフで約束がある。のんびり散策している暇はない。というわけで、ものすごーく気になりながらも、バースの街を後にして、カーディフへと車を走らせた。

 日本にいると馴染みにくいが、イギリスはイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの連合国。カーディフはウェールズの首都である

 カーディフの中心にあるのがカーディフ城。街の中心にあるので、気軽に観光できる。日本語によるガイドも週に何度か行われている

 カーディフは、こじんまりしているが、活気ある街。ぶらぶらと買い物したり散策するのも楽しい

 イギリスはあまり食事がおいしくないイメージだが、このカーディフの食事はうまい!イギリスは何度か訪れているが、これまでで、カーディフがもっとも美味しかった

 なんとか、無事に約束の時間に間に合い、この日の夜はカーディフに一泊。そして、翌日の午前中には、所用をすべて片づけた。あとは、夜の約束に間に合うようにロンドンへ戻るだけ、のはずなのだが、昨日のバースの街がどうにも気になる。夜、寝る前にインターネットで調べてみると、どうやらバースの街、世界遺産に指定されている結構有名な街らしい。そして、英語の「お風呂=バース(bath)」の語源となったといわれるほど、温泉で有名な街だそう。

 というわけで、カーディフからロンドンへ戻る途中、またしても寄り道して再びバースへと向かう。かなり遠回りになるのだが、どうしてももう一度バースの街に行って見たくなったのだ。こんな時、レンタカーは便利である。今度はある程度の情報をインターネットで調べていたこともあり、道に迷うことなく、バースの街に到着。バースの街中を車で移動するのは、駐車する場所の確保などが難しそうなので、駐車場に車を止めて、街を一巡する観光バスでぐるっと一周することにした。

 車を止めたのは、このロイヤル・クレセントの近くのパーキング。由緒ある建物のようで、現在は博物館として利用されている

 バースは山の中腹にある坂の街。しかし、平地が多いイギリスで、なぜこんな山の中に大きな街ができたのだろう

 ロイヤル・クレセントの売店で買った観光マップを見ながら、バスに乗って市街地へと移動する。そして、バース一番の見どころが「ローマ浴場跡(Roman Bath)」。ここが、バースの繁栄をもたらし、「お風呂」の語源ともなった場所である。

 ローマ浴場跡の正面。実際にお風呂に入ることはできないが(残念、ちょっと期待していた……)、今も豊富な湯量を誇る、イギリス最古の天然温泉である

 (上)これが、中心にある温泉。なんと2000年前から温泉として利用されており、今もちゃんとお湯がわき出ているそうだ(右)まさかイギリスの片田舎で、こんな立派な温泉に会えるとは。温泉大国(?)から来た日本人としては、是非とも湯船に浸かりたかったが、入るのは禁止

 右がローマ浴場跡で、正面に見えるのがバース寺院。バースの景観は非常に美しい

 どうやら、bathの語源がこの街というのは、俗説らしい。それでも、紀元前に発見されて、2世紀頃にはローマ帝国の支配下でこのローマ浴場が整備されたというから、歴史的価値は非常に高い。その後、一時は荒廃したらしいが、18世紀には再び注目を浴びて、今のような街が整備されたそうだ。以降、上流階級を中心に保養地として利用されたというから、日本でいうところの湯治場といった雰囲気だろうか。そういえば、草津温泉も有馬温泉も山奥にあるが、温泉のおかげで発達した大きな街になっている。

 バースの街は景観も素晴らしい。ちょっとイギリスっぽくないこの景観もまた、バース市街地として世界遺産に指定されている

 時間があれば、ゆっくり散策してみたい街がバースだ。僕らは時間がなかったので、2階建てバスの2階席から市内をぐるっと観光した

 この景色が、観光バスのオーディオガイド曰く「世界で一番美しい景色」だそうだ。一番かどうかは別にして、見事な景色なのは間違いない

 (上)中世のヨーロッパに入り込んでしまったような錯覚を受ける。実際に、人が生活している街だからこそ、感動もひとしお(右)こんなに美しい街に旅先で偶然出会えるのは、本当にラッキー。しかも、ロンドンあたりに比べると、物価が安い

 この日は雨が降ったりやんだり。8月とはいえ、雨の日のバースの気温は、20度以下とかなり寒い

 と、こんな感じで駆け足でバース観光終了。そろそろ同行者が、ロンドンでの約束に遅れる! と怒り出しそうだったので、後ろ髪を引かれつつもバースの街を後にし、雨の中、車をぶっ飛ばして、ロンドンへと戻っていった。それにしても、ホンの数時間滞在しただけのバースの街、是非とも今度はじっくりと時間をかけて訪れてみたいところだ。こんな偶然に出会えるから、旅の楽しみは行ってみないとわからない。

この豚、「バース・ピッグ」というそうだ。どうやら、バースの街のシンボルらしい。街中や公園、建物の入り口まで、バースの街のいたるところでこのバース・ピッグを見かけた。街全体で100のバース・ピッグがあるという。しかし、なぜ、バースで豚なのか、僕にはさっぱりわからない

 なお、今回紹介したストーンヘンジやバース、そしてカーディフへは列車を利用すればわりと簡単に行ける。ロンドンのウォータールー駅からストーンヘンジ近郊のソールズベリーを経て、バース、カーディフへと列車で行くのも、なかなか楽しそうだ。いずれの場所へもロンドンから1~3時間ぐらいなので、早起きすれば日帰りでも行ける距離だ。時間があるなら、バースやカーディフで一泊すれば、ロンドンとは一味違ったイギリス文化が楽しめるだろう。

 ロンドンなどの大都市へは、ツアーでも格安航空券でも簡単に行ける。そこから、自分なりの目的地を探して、ツアーのフリータイムにでもちょっと脚を伸ばせば、お仕着せの旅行とは一味違った、自分だけの旅を見つけることができるはずだ。ま、僕の場合、ちょっと寄り道しすぎって意見もあるのだが。

2015/02/27 (Fri) Comment(0)

京浜急行が新「駅メロディ」導入

京浜急行が新「駅メロディ」導入  

 京浜急行電鉄(京急)は18日から、新しい駅メロディ(列車接近音)を導入する。採用曲は今年7月から8月にかけて公募し、合計2,177通のなかから16駅のメロディが決定した。まずは開業10周年を迎える羽田空港駅に採用し、その後は順次、各駅で使用開始する。さらに品川駅では、羽田空港行き列車が到着する時の案内放送で、羽田空港ターミナルで使われている空港チャイム音(「ソ・ミ・ソ・ド」の音階チャイム)の京急バージョンを鳴らすという。

 18日から駅メロが導入される羽田空港駅

 品川駅も空港チャイムで旅の雰囲気作り

 16駅の駅メロディは以下の通り。羽田空港駅と品川駅の「赤い電車」は京急のイメージソングで、くるりのボーカルで鉄道ファンとしても知られている岸田繁氏が作曲した。立川駅の「草競馬」は付近に大井競馬場があることが理由といい、平和島の「いい湯だな」は平和島温泉があることからという。横浜の「ブルーライトヨコハマ」はご当地ソングの代表格ということで、浦賀の「ゴジラのテーマ」は映画でゴジラが観音崎に上陸したことが採用の理由。京急久里浜の「秋桜」は、くりはま花の国のコスモス畑に由来する。それ以外の曲は採用駅周辺にゆかりのあるアーチストの曲を使用しているとのこと。なお、それぞれの曲は駅メロ用にアレンジされている。

 今回の駅メロディ採用について同社は、「駅に一層の親近感を持っていただくことが目的で、また駅周辺地域のPRも兼ねております」としている。

駅名 採用曲 アーチスト

品川赤い電車くるり(羽田空港とは別バージョン)青物横丁人生いろいろ島倉千代子立会川草競馬スティーブン・フォスター平和島いい湯だなデューク・エイセス京急蒲田夢で逢えたらラッツ&スター羽田空港赤い電車くるり京急川崎上を向いて歩こう坂本九横浜ブルーライトヨコハマいしだあゆみ上大岡夏色ゆず金沢文庫MY HOME TOWN小田和正金沢八景道EXILE新逗子LIFEキマグレン横須賀中央横須賀ストーリー山口百恵堀ノ内かもめが飛んだ日渡辺真知子浦賀ゴジラのテーマ伊福部昭京急久里浜秋桜さだまさし・山口百恵三崎口岬めぐり山本コウタローとウィークエンド

2015/02/27 (Fri) 旅行 Comment(0)

伊豆急行、200系電車のさよなら運転、撮影会を実施

伊豆急行、200系電車のさよなら運転、撮影会を実施  

 伊豆急行(静岡・伊東)は12月14日、200系電車のさよなら運転を実施する。下りは伊東駅9:50発、伊豆急下田駅11:00着。途中停車駅は伊豆高原、伊豆熱川、伊豆稲取、河津、蓮台寺。上りは伊豆急下田駅12:59発、伊豆高原駅13:44着。途中停車駅は蓮台寺、河津、伊豆稲取、伊豆熱川。ヘッドマークを取り付けて運行し、始発駅では「記念乗車証」、終着駅では「記念バッジ」が配布される。どちらも下り列車と上り列車で異なるデザインになるという。この列車は伊豆急行線の普通乗車券のみで乗車できる。

 引退する伊豆急200系電車

 記念ヘッドマーク

 当日は伊豆急下田駅構内で11:30~12:00に撮影会を実施する。この時間帯はJR伊東駅開業70周年記念の一環として特別運転される「特急あまぎ号」も留置するため、伊豆急200系と特急あまぎ号が並んだ写真を撮影できるとのこと。また、同駅の改札口付近では11:00~13:30に200系電車の部品や模型(Bトレインショーティー)を含む鉄道グッズ販売会も開催される。

 同社では他に、200系さよなら運転の記念乗車券セットを販売する。販売期間はさよなら運転会当日の12月14日~2009年1月13日。硬券乗車券の5枚セットで、オリジナル記念ステッカー2枚付き。価格は1セット800円。販売場所は伊豆急トラベルの伊豆高原店、伊豆熱川店・下田店。12月14日は伊豆急下田駅改札付近でも販売する。

2015/02/27 (Fri) 旅行 Comment(0)

日本の「端」を巡る旅 (23) 八丈島(2)–東京都亜熱帯区の風物と名物

日本の「端」を巡る旅 (23) 八丈島(2)--東京都亜熱帯区の風物と名物 二つの火山が美しい8の字を造形

 伊豆諸島の島々は、基本的に火山島である。三宅島の噴火と全島民避難は記憶に新しいところだろう。伊豆大島の三原山も最近では1986年秋に大噴火を起こしているし、第20~21回でお伝えした青ヶ島も黒潮の海へ突き出た勇壮な二重カルデラの頂上だ。

 ここ八丈島も、その例に漏れない。しかもこの島は、二つの火山の噴火によって、美しい8の字形に造形されている。”八”丈島が”8″の字の形をしているのは、もちろんただの偶然であるけれど。

 その姿はひょうたんにも似ていて、あの『ひょっこりひょうたん島』のモデルであるという説もある。ただし、モデルだと主張している島は全国いくつもあるし、制作者側も具体的なモデルについて言及はしていないから、実際のところはわからない。

 八丈島空港のロビーに飾ってあった「昭和60年10月」撮影の空中写真。完全な横倒し状態で写っているが、実際の南北軸に合わせると、左側がもっと上に持ち上がった斜め8の字の状態で海に浮かんでいる

 話を戻そう。八丈島を形づくった二つの火山が、八丈富士と三原山である。左に40度ほど傾いた8の字の左上の円、すなわち島の北西部に位置するのが、名前のとおり富士山に似た美しい円錐形の姿を持つ八丈富士。その位置関係から西山とも呼ばれている。もう一方、島の南東すなわち8の字の右下の円に相当するのが三原山で、こちらは東山とも呼ばれる。実際に八丈島に滞在していると、八丈富士が北山で三原山が南山……でもいい気はするが、島の人からするとそういう感覚ではないのだろうか。

 島の歴史としては、まず三原山のほうが先に噴火を始め、後に海底火山だった八丈富士が噴火して陸地となり、二つの山がつながって、この素敵な海上芸術ともいえる8の字形が誕生した。東西の海上から眺めると、女性の二つの乳房のようにも見える。かつて八丈島が「女護ヶ島」と呼ばれたのも、その姿に源があるのかもしれない。

 八丈富士中腹の「ふれあい牧場」から見た山頂方面。山頂と反対側を向けば、三原山方向の雄大なパノラマが広がっている。この牧場の少し上辺りを通って八丈富士をぐるりと一周する快適な自動車道路がある

 八丈植物公園の駐車場付近には、八丈島の全体像をかたどったオブジェのようなものがある。手前の岩塊が三原山、右奥が八丈富士だ。写真では少々見えづらいが、八丈富士の左、芝生の海には小さな八丈小島を表す石も置かれている

 火山の活動で生まれた島であるから、温泉があって、三原山周辺に散在している。海を見下ろす見晴らしが自慢の「みはらしの湯」(休業していたが2008年11月20日に再開)、滝の流れを間近に感じられる森の中の湯「裏見ヶ滝温泉」、八丈島の檜や杉がふんだんに使われた「ふれあいの湯」などなど、湯めぐりも実に楽しい。700円で各温泉を一日に何度も利用できる温泉一日周遊券も発売されている。

 (上)滝の水が流れる森の中にポツンと露天風呂が設けられた裏見ヶ滝温泉。10時から21時まで入れて、入湯料はなんと無料。ただし男女混浴なので水着着用が義務(右)裏見ヶ滝温泉から道路を挟んで反対側の森を5分ちょっと上っていくと、かわいらしい裏見ヶ滝にたどり着く。名前のとおり、裏側から落ちる水を眺められる滝だ。よく”恨みヶ滝”と勘違いされるらしい

 火山と温泉の島である八丈島では、地熱も豊富に得られる。地下にあるその地熱=マグマのエネルギーを利用するため、東京電力では三原山の山麓に同社初となる地熱発電所を建設した。運転開始は1999年のこと。敷地内には「TEPCO八丈島地熱館」が設けられ、無料で見学できる。展示物もなかなか興味深い。温泉めぐりにとどまらず、せっかくだからここを訪れて地熱発電の勉強もしてみたらいいと思う。八丈島を生み出した地球のパワーを実感できることだろう。

 東京電力の地熱発電所。八丈島の豊富な地熱エネルギーを利用した、自然にやさしい発電システムである。八丈島は風が強いことを前回書いたが、ここにはその風を利用する風力発電の巨大な風車も建てられている

 本地熱発電所の地熱貯留層は約300度、10MPa(メガパスカル)=約100気圧という高温高圧空間で、水滴の周りには一瞬で蒸気の膜が生まれる。その様子を体感できるのが地熱館内にあるこの展示物だ

 地熱館の入場時にもらえるバッジを、地熱貯留層内でかかるのと同等の圧力でプレスできる展示物がある。右の平らな状態がプレス前、八丈富士と三原山が盛り上がったのがプレス後である

島寿司、明日葉……楽しい島グルメ

 前回も書いた民宿「あしたば荘」は、島の南部・中之郷にある。夕飯には八丈島の郷土料理「島寿司」が出てきた。島寿司は、2005年の八丈島来訪時にそのうまさでクセになった。今年の旅でもどこかで絶対に食おうと思っていたが、宿の食事で出てきてくれたので大満足。八丈の島焼酎をチビリチビリとやりながら、満喫したのであった。

 あしたば荘でいただいた島寿司。今回のネタは、メダイ、メジマグロ、メカジキの3種である。甘めのシャリにヅケと辛子というのは実によく合い、もちろん島焼酎も進む。本来は保存向けにヅケとしたのが始まりらしい

 八丈の島寿司は、ヅケにした魚を、ワサビではなく辛子で握るのが特徴。「あれ、そういう寿司、那覇空港でも売ってたな」と思い当たる人がいるかもしれない。そう、那覇空港で”空弁”として人気の大東寿司が、まさにその八丈風島寿司である。

 なぜ遠く離れた沖縄で、八丈島と同じ食べ方をしているのかといったら、これには歴史がある。1900年前後から、八丈の住民たちが南大東島、北大東島、沖大東島といった大東諸島に移民し、開拓を行った。ゆえに大東諸島で食される島寿司は、八丈島と同じくヅケで辛子……となったわけなのだ。

 ヅケと辛子でない島寿司もある。島中部・三根の「あそこ寿司」では両方を食し比べることができる。あそこ寿司では、普通の島寿司は予約なしでOKだが、ヅケの島寿司は要予約なのでご注意を

 八丈島名物といったら、どんなものが思い浮かぶだろう。食べ物では明日葉、くさや、民芸では黄八丈といったところが挙げられるか。

 くさやは、やはり強烈である。好きな人にはたまらないがそうでない人にはシビアな郷土料理だ。2005年の来島時はくさや未経験の人と同行したが、「食べてみたい!」とチャレンジ精神旺盛な答えをもらったので食べさせてみたら、案の定……ひと口ふた口で挫折していた。僕はどうかというと、案外いける。ただし胃の中に落ちたくさやは、その後もしばらく口中からにおいを放ち続けるが。

 ちなみにそのときくさやを食したのは、名店の誉れ高い郷土料理屋「梁山泊」。ここで食った島寿司も実にうまかった。八丈や青ヶ島の焼酎も数多く用意されているので、宿の外で呑みたい向きにはおすすめの店である。

 八丈島の伝統工芸として名高い黄八丈。三根にある「八丈民芸やました」では黄八丈織り体験ができる。黄八丈をかたどった「黄八丈サブレ」も八丈島土産として人気の品だ

 明日葉も八丈島の名産としてよく知られるところ。写真はやはり三根地区の「合月」でいただいた、明日葉の粉を練り込んだうどんと、明日葉の天ぷらである。同店では明日葉づくしを楽しめる

 「梁山泊」は、今回は訪れるチャンスを逸した。また次回の来島時にはぜひうかがいたい。ちなみに同店の島寿司(ヅケ)も要予約……だけれど、予約なしで運よく食べられることもある。でも予約しておいたほうが無難

 さて、八丈島は、前回も書いたように年平均気温が18度と、それなりに暖かい土地柄だ。そこで八丈島観光協会では「東京都亜熱帯区」というナイスなコピーを使っている。もちろん実際には南の楽園とまではいえないし、沖縄と比べると亜熱帯と表現するのも気は引けるのだけれど、このコピーはステキかなと思える(でもやっぱり……東京都亜熱帯区を名乗るなら小笠原だろう、とは正直思うんだけれど)。

 それでもたしかに、島内ではヤシやソテツを見かける。空港の近く、島のど真ん中にある都立八丈植物公園もおもしろい。温室では熱帯・亜熱帯性のさまざまな植物を見られるほか、広い敷地内には写真や資料が展示されたビジターセンターあり、オオタニワタリが生い茂る散歩に最高な林の道あり、キョンと触れられる広場あり……と、子ども連れでなくても長い時間楽しめる。

 八丈島では至るところで見かけるフェニックス・ロベレニー。観賞用として栽培され、八丈島の基幹作物そして最大の”輸出品”となっている。地元では単に「ロベ」と呼ばれることが多い

 左、八丈植物公園の駐車場付近から見た雄大な八丈富士。たしかに”亜熱帯区”風情バリバリな光景である。右の写真は公園内にある八丈ビジターセンター

 ところで、「キョンって何だ?」と思った人がいるにちがいない。キョンは、中国南部や台湾に生息するシカ科の動物である……などという真面目な解説より、かつて山上たつひこの漫画『がきデカ』に親しんだ世代なら、こまわり君のギャグ「八丈島のきょん!」でおなじみだろう。実在の生き物だとは思っていない人も多いかもしれないが、八丈島できちんと生きている。ただしここのキョンは、”飼われている”というのが正しい。本来日本にいなかったキョンだが、実は千葉県にも移入され、野生化したキョンが千葉の山中を少なからず徘徊しているらしい。

 かわいらしいキョン。目の下に分泌物を出す眼下腺というものがあって、それが目のように見えるため、ヨツメジカとも呼ばれている。こまわり君世代はぜひ”八丈島のきょん!”を実体験してみよう

 次回からは酒と海産物に恵まれた巨大な国境の島、佐渡編をお送りします。

2015/02/27 (Fri) 旅行 Comment(0)
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