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鉄道トリビア (111) 電車に関係する数値が、日常生活の意外なところで役立つ…かも
クルマを運転中、カーナビで「あと400mで交差点を右折」などと言われても、400mの距離感がイマイチよくわからない。海で「5mの波」って言われても、どのくらいの高さだろう。そんなとき、身近な鉄道に関する長さを覚えておくとわかりやすい。「1円玉の直径は2cm」を知っていると便利なように、鉄道に関するサイズを知っておくと便利かもしれない。
ほとんどの学校にあるプールの長さは25m。これは競泳用の規格で「短水用」に分類される。でも卒業してしまうと、「25mプールってどのくらいの長さだっけ?」となるだろう。そんなときは東海道新幹線を思い浮かべよう。東海道新幹線の車両は1両の長さが25mだ。2両で50mだから、運動会の50m走は東海道新幹線の2両分の距離になる。ちなみに東北新幹線も同じ規格だけど、在来線に直通する「つばさ」「こまち」は在来線に合わせて約20mとなる。
東海道新幹線の1両の長さは25m
在来線電車の1両の長さは20m
東海道新幹線は16両編成だから、1編成は25m×16両で400mだ。実際には先頭車が約2m長いので約400mとなる。東京タワーの高さ(333m)より長い。カーナビで「あと400m」と言われたら、東海道新幹線の1編成ぶんだと思えばわかりやすい。ちなみに東急池上線の五反田~大崎広小路間は約300mだから、新幹線1編成よりも短い駅間距離である。
「1,067」「1,435」「1,372」線路幅がどれも中途半端な理由壁や樹木の「高さ5m」は、簡単に想像できるだろうか。「僕の身長は170cmだから、えーと、身長の高さの約3倍かな」と考える人も多いだろう。鉄道の施設では、電車に電気を送る架線の高さが、「レール上面から4.7m」という基準だ。だから線路際の道から架線を見上げると、そこがだいたい5mの高さと言える。もっとも、架線は地下鉄や古いトンネルではちょっと低い場合があるという。それでも「だいたい5m」の範囲といえる。
ホームの高さは、都心の電車専用ホームだと1.1m。新幹線は1.25m。地方の古いホームだと0.92m。だいたい1mくらいだろうか。ホームから線路に物を落とした時は、傘では絶対に届かない。危険だから、すみやかに駅員さんを呼ぼう。専用のマジックハンドで拾ってくれる。
ほかに目安になりそうな長さを挙げると、山手線など多くの在来線電車1両の長さは20m。山手線は11両編成で220m。京浜東北線や中央線は10両編成で200m。ただし、京浜急行や地下鉄日比谷線など、ちょっと短めな電車は18m。地下鉄銀座線はさらに短くて16mだ。
京急の線路幅は1,435mm
都電荒川線の線路幅は1,372mm
線路の幅は、JR在来線などほとんどの路線では1,067mm。中途半端だけど、これはヤード・ポンド法の3フィート6インチに由来する。新幹線や関西の私鉄、京浜急行、京成電鉄の線路幅は1,435mm。これは国際標準とされる幅で、由来は19世紀の馬車。馬車の轍が4フィート8インチで、鉄道では曲線を通過するために0.5インチ広げた。これが1,435mmである。京王電鉄の京王線、都電荒川線など路面電車のレールの間隔は1,372mmで、これはヤード・ポンド法の4フィート6インチ。馬車鉄道時代から続くサイズという。
身近なところでは、SuicaなどIC乗車券は長辺が8.6cm、短辺が5.4cm。クレジットカードなどと共通だけど、ちょっと中途半端だ。自動販売機で買える乗車券は、長辺が5.75cmで、これも中途半端。ただし短辺は約3cmで、こちらは覚えておくと便利かもしれない。ロールケーキやようかんを切るとき、乗車券の短辺の長さを思い出しながら切ってみてはいかがだろうか?
マイコミジャーナルでは、「鉄道トリビア」でおなじみ杉山淳一氏執筆「いまさら聞けない『鉄道ニッチ用語』(その1) 列車の愛称・俗称編」を近日掲載予定です。乞うご期待!
鉄道トリビア (110) 大都会東京に、わずか1日1往復の路線がある
東京にこんなローカル線があったなんて!
世界の都市の中でも、東京は鉄道の運行回数の多さで知られている。東京駅は日本で最も列車の発着回数が多い駅であり、平日でおよそ3,000本の列車が発着するという。
その東京駅からたった5kmしか離れていない場所に、1日1往復しか列車が走らない路線がある。しかも土日になると運休してしまう。そんなに少ない本数で大丈夫だろうか。
その路線は東京駅の東側、江東区を南北に走る。総武本線の貨物線、通称「越中島支線」だ。亀戸駅から総武本線と離れて南下し、江東運転免許試験場のそばを通り、京葉線潮見駅付近までのルートである。東京メトロ東西線の車両基地に並んで越中島貨物駅があり、そこが終点。正式な路線は小岩駅から越中島貨物駅までで、小岩~亀戸間は総武本線と平行している。
赤の太線で示したのが越中島支線のルート。亀戸駅付近から専用の路線となり、越中島貨物駅まで通じている
廃線跡と勘違いされることも亀戸駅から越中島貨物駅までは貨物専用の路線となっていて、旅客用の時刻表には掲載されていない。だから沿線住民にとってもほとんど縁がないだろう。土日は運休だから、都心に通勤するサラリーマンなどはここを走る列車を見たことさえないかもしれない。廃線跡だと思われても何ら不思議ではない。
しかし、この区間には貨物列車が設定されている。「貨物時刻表」によると、新小岩操車場を12時10分に発車し、越中島貨物駅に12時22分に到着する列車と、越中島貨物駅を13時42分に発車し、新小岩操車場に13時55分に到着する列車の、わずか1往復。その列車を見に行ってみた。
東京メトロ東西線の東陽町駅を出て、永代通りを東へ歩くと、単線の踏切を見つけた。これが越中島支線だ。運行本数が少ないからか、踏切には道路と同じ信号機が設置されていた。
越中島支線の列車を観るには絶好のスポットがある。永代通りの踏切から北へ約1kmのところにある「南砂線路公園」だ。都営バスの境川停留所から近く、越中島支線の線路のそばが遊歩道になっている。
筆者は時刻表と距離から推理し、おそらく12時15分頃に列車が通過するだろうと見込んで待った。するとたしかに列車が来た。ディーゼル機関車に牽引されて、背の低い貨車がいくつか連結されていた。短い列車だった。
貨物列車が来た!
行っちゃった…
この公園の近くにも踏切がある。観察していたら、列車が走る前に係員が歩いていった。あまりにも列車が少ないため、本当に廃線だと勘違いする人がいるらしく、わざわざ車に注意を喚起しに行くようだ。
南砂線路公園の近くにある踏切
「1往復のために大変ですね」と声をかけたら、「いえ、3往復あるんですよ。今日の午前の便は運休したけど」とその人は言う。どうやら時刻表にも記載されない、不定期扱いの列車が2往復設定されているらしい。そういえば南砂線路公園の看板にも3往復と記されていた。時刻表では1日1往復、その実態は1日3往復、ということのようだ。
ちなみに、貨物列車の積荷は「レール」とのこと。越中島貨物駅にはJR東日本のレールセンターがあり、トラックで運ばれた短いレールをつないで長くする工場がある。そこから各地へ、貨物列車がレールを運んでいるそうだ。
ベトナムビールにドリアン…ハンモック体験も!
ベトナムフェスティバル2011実行委員会は9月17・18日の両日、東京・渋谷の代々木公園にて『ベトナムフェスティバル2011』を開催する。入場は無料(飲食費等は別途必要)。
今年のベトナムフェスティバルは、「きずな」をテーマに、食・文化・音楽など様々な角度でベトナムを紹介する。イベント当日は、約70のブース(飲食店 : 50ブース、物販・企業・団体 : 20ブース)が出店し、ベトナム料理やベトナム雑貨などの販売のほか、ベトナム文化や観光の紹介などを行う。
ベトナム風お好み焼き「バインセオ」など様々なベトナム料理が楽しめる
飲食ブースではフォーや生春巻き、ベトナム風お好み焼き「バインセオ」のほか、ベトナム中部地方ホイアンの名物である汁なし麺「カオラウ」、カリカリ海老のフリット「バイントム」なども提供。ドリアンやマンゴスチンといったフルーツ、ベトナムビールも販売する。物販ブースでは、定番のアオザイをはじめ、手刺繍のシルククッション、ショールなどの布製品が並ぶほか、折りたたみ式ハンモック、ベトナム顔ツボマッサージなども体験できる。アオザイを着た来場者には特典もあるとのこと。
昨年に引き続き、「ベトナムフェスティバルサポーターズクラブ」を実施。Twitter、Facebookのアカウントをフォローするだけで参加できる。宣伝部長にはアイドルグループ「アイドリング!!!」のフォンチーさんが就任。イベントの宣伝を行うほか、当日には会場に駆けつけるという。このほか、東日本大震災への支援の歌を届けたアーティストが来日。ダイアモンド☆ユカイさんやGypsy Queen、ベトナムを代表する女性歌手のホー・クイン・フォンさんらが登場し、音楽パフォーマンスを繰り広げる。
「アイドリング!!!」のフォンチーさん
ベトナムを代表する女性歌手のホー・クイン・フォンさん
■『ベトナムフェスティバル2011』概要 日程 : 9月17日 / 18日
時間 : 10:00~20:00(両日)※雨天決行
場所 : 代々木公園イベント広場(東京都渋谷区代々木神園町神南2丁目)
入場料 : 無料(飲食費等は別途必要)
鉄道トリビア (109) 100歳を超えてなお現役の電車が、東京に里帰りしている
鉄道車両の寿命はとくに決まっていない。税制上の減価償却耐用年数としては、機関車18年、電車13年、気動車11年と定められている。しかし適切なメンテナンスを実施すればもっと長持ちする。JR九州で「SL人吉号」としいて活躍している蒸気機関車「8600形」は1922(大正11)年に製造された89歳。もっとも、一度引退して13年間のブランクがある。
電車では、なんと明治30年代(西暦だと1900年前後)に製造された東京市電の電車が、ある都市でいまだ現役として働いている。100年以上も現役で働いている計算になる。そして現在、76年ぶりに東京に"里帰り"しているという。いったいどんな電車なのだろうか。
東京市電「ヨヘロ1形」のモックアップ
1911(明治44)年に東京市は、当時東京で路面電車を運営した東京鉄道を買収した。これが現在の東京都交通局のルーツで、今年で100周年。江戸東京博物館では9月10日まで、記念展「東京の交通100年博~都電・バス・地下鉄の"いま・むかし"~」を開催しており、その目玉として、函館市交通局のササラ電車「雪4号」を展示している。これこそが元「東京市電」の電車なのである。東京では「ヨヘロ1形」と呼ばれていた。
ヨヘロ1形の形式名は、製造からずっと後で付けられた。明治30年代に製造された当時は別の形式名だったという。東京市電に買収される前の東京鉄道は、東京電車鉄道、東京市街鉄道、東京電気鉄道の3社を合併した会社で、車両型式もバラバラだった。これらの電車は大正時代に車体が老朽化したため改装が行われた。そして1917(大正6)年の改装車両について、新形式名として「ヨヘロ」が与えられた。
ヨヘロの「ヨ」は4輪車、「ロ」は大正6年のロクという意味。真ん中の「ヘ」はベスピチュールがついているという意味だ。ベスピチュールとは、運転台の前につけられた風雨避けの窓ガラスと羽目板とのこと。いまなら当たり前の設備だが、わざわざ形式として区別されていた。その理由は、それまでの電車は、明治村に保存されている京都市電のように、運転台がデッキ状で屋根しかなかった車両が多かったからだろう。
函館市交通局所属の「雪4号」電車。窓まわりと天井にヨヘロ1形の面影が残るという
廃車となる運命が一転、函館へヨヘロ1形は1934(昭和9)年に廃車となる運命だった。しかし転機が訪れる。その年の3月21日、函館市は歴史に残る大火災に見舞われた。1件の木造家屋の火災が燃え広がり、1万戸以上を消失、2,000人以上が亡くなった。
このとき、函館市電も約50両を消失。その復興のために、東京市電で廃車予定だったヨヘロ1形が提供された。同車両は函館市で200形として運行され、函館市復興の一助となった。後に200形は廃止。1937(昭和12)年に4両が除雪用車両に改造され、うち2両が現役の除雪車として活躍中だ。前後に竹製のササラを付けているため「ササラ電車」と呼ばれ、市民に親しまれている。
函館市企業局交通部はこのほど、セルDVD『北の港町で ~ササラ電車が守る函館の冬~』の販売を開始した。ササラ電車の活躍を記録したもので、通信販売も行われている
「東京の交通100年博~都電・バス・地下鉄のいま・むかし~」では、函館市電で残ったササラ電車2両のうち1両が東京へ里帰りをはたした。
もちろんこれは雪のない夏場だから実現したことで、展示が終了すると函館市に帰り、次の冬も除雪作業に従事するという。函館市が大切に運行している元「東京市電」。いつまでも元気で頑張ってほしい。
鉄道トリビア (108) 蒸気機関車は汽笛で会話する
観光列車の代表格といえば蒸気機関車だ。1970年に大井川鉄道が観光列車として蒸気機関車の運行を開始し、1979年には山口線でSLやまぐち号の運行が始まった。その後、JR北海道、JR東日本、JR九州、真岡鐵道、秩父鉄道など、全国で約20台の蒸気機関車が動態保存されているという。最近ではJR東日本が公園に飾られていたC61を復元させて話題になった。
鳥取県の若桜鉄道では、圧縮空気で構内運転しているC12形を本格的に修繕して本線で運行する構想がある。愛知県名古屋市長が「あおなみ線に蒸気機関車を運行したい」という構想を表明したことも話題になった。
観光列車として人気の「SL冬の湿原号」
そんな蒸気機関車の魅力のひとつが、あの「ポーッ!」という汽笛だ。映画でもドラマでも、蒸気機関車が登場する場面では汽笛がないとサマにならない。汽笛は機関車が走りだす合図だけではなく、旅の始まり、主人公の決意、あるいは郷愁など、さまざまな表現の効果音として使われているようだ。
この汽笛、実際の鉄道の現場では、鳴らし方によって意味が異なるという。機関車と鉄道員、あるいは機関車同士の「会話」にも使われているそうだ。いったいどんな意味があるのだろうか。
連打は「危険」、連打&長音は「緊急事態発生」最も聞く機会が多い汽笛は、「ポーッ!」という長音。だいたい2~3秒程度鳴らされる。これは発車の合図として使われており、周囲に存在を印象づけるという意味合いである。走行中だけでなく、踏切の手前や見通しの悪いカーブ、駅構内への進入時にも使われる。
長い鉄橋やトンネルを通過する直前は、少し長めの「ポーォーッ!」となる。トンネルや鉄橋の向こう側にいるかもしれない人に注意を与えるためだ。保線工事中の区間にさしかかるときも、接近を知らせるために鳴らす。
駅構内で客車や貨車と連結するとき、操車係の手旗やカンテラの合図に答える意味で「ポッ、ポッ」と鳴らす。他にも整備係の人を呼ぶ場合、車掌を呼ぶ場合などで異なる音の出し方があるという。運転士が危険を感じた場合は短い音を連打、緊急事態が発生した場合は単音連打に続いて長音を鳴らす。
操車係の「連結よし」という合図に応えて汽笛を鳴らしたところ。運転台の前にある汽笛装置から蒸気が出ている
機関車同士の「会話」に使う場合とは、重連で運行する場合だ。急勾配の区間で、蒸気機関車を2台以上連結したり、列車の前と後ろに機関車を連結して走る場合は、それぞれの機関車に運転士が乗り込んで、合図を交換しながら運転する。たとえば先頭の機関車が加速を始める時は「ポッ、ポッ」と2回鳴らす。この音を聞いた後ろの運転士も、「了解」の意味で「ポッ、ポッ」と鳴らす。「加速をやめるよ(惰行するよ)」という場合は「ポーッ、ポッポッ」だ。
電気機関車やディーゼル機関車の場合、2台以上連結する時は電気信号ケーブルを接続する。これでひとりの運転士が両方の機関車を同時に制御できる。しかし、蒸気機関車は1台につき機関士と、石炭を投入するための機関助手がひとりずつ必要だ。だから汽笛で会話しながら走らせる。汽笛による合図は電車や電気機関車にも継承されているようだ。汽笛による「会話」は、「蒸気機関車だけの特別なサイン」といえそうだ。