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京浜急行が新「駅メロディ」導入
京浜急行電鉄(京急)は18日から、新しい駅メロディ(列車接近音)を導入する。採用曲は今年7月から8月にかけて公募し、合計2,177通のなかから16駅のメロディが決定した。まずは開業10周年を迎える羽田空港駅に採用し、その後は順次、各駅で使用開始する。さらに品川駅では、羽田空港行き列車が到着する時の案内放送で、羽田空港ターミナルで使われている空港チャイム音(「ソ・ミ・ソ・ド」の音階チャイム)の京急バージョンを鳴らすという。
18日から駅メロが導入される羽田空港駅
品川駅も空港チャイムで旅の雰囲気作り
16駅の駅メロディは以下の通り。羽田空港駅と品川駅の「赤い電車」は京急のイメージソングで、くるりのボーカルで鉄道ファンとしても知られている岸田繁氏が作曲した。立川駅の「草競馬」は付近に大井競馬場があることが理由といい、平和島の「いい湯だな」は平和島温泉があることからという。横浜の「ブルーライトヨコハマ」はご当地ソングの代表格ということで、浦賀の「ゴジラのテーマ」は映画でゴジラが観音崎に上陸したことが採用の理由。京急久里浜の「秋桜」は、くりはま花の国のコスモス畑に由来する。それ以外の曲は採用駅周辺にゆかりのあるアーチストの曲を使用しているとのこと。なお、それぞれの曲は駅メロ用にアレンジされている。
今回の駅メロディ採用について同社は、「駅に一層の親近感を持っていただくことが目的で、また駅周辺地域のPRも兼ねております」としている。
品川赤い電車くるり(羽田空港とは別バージョン)青物横丁人生いろいろ島倉千代子立会川草競馬スティーブン・フォスター平和島いい湯だなデューク・エイセス京急蒲田夢で逢えたらラッツ&スター羽田空港赤い電車くるり京急川崎上を向いて歩こう坂本九横浜ブルーライトヨコハマいしだあゆみ上大岡夏色ゆず金沢文庫MY HOME TOWN小田和正金沢八景道EXILE新逗子LIFEキマグレン横須賀中央横須賀ストーリー山口百恵堀ノ内かもめが飛んだ日渡辺真知子浦賀ゴジラのテーマ伊福部昭京急久里浜秋桜さだまさし・山口百恵三崎口岬めぐり山本コウタローとウィークエンド
ミス・ユニバース日本代表も一押し! セブ島での「プチセレブな休日」
フィリピン政府観光省は21日、「セレブリティ」をターゲットとした海外旅行企画「プチセレブな休日」「Live Your Dreams 夢の南国別荘」のキャンペーン展開について記者発表会を行った。ゲストには2008年ミス・ユニバース日本代表の美馬寛子氏と、同ファイナリストの山口小夜氏が登壇。セブ島でのプチセレブ体験を語り、同商品をPRした。
フィリピン・セブ島と日本の位置
「プチセレブな休日」は、セブ島での最高級の食・エンターテイメントをはじめ、ショッピング、スパなどの贅沢な時間を体験できるツアーで、日本人に人気の高いリゾートホテル・プルクラが紹介された。サンフェルナンドにあるプルクラは、セブ市内からクルマで1時間ほど。広大な敷地にわずか37室という贅沢なつくりのリゾートで、人気の水上コテージでのフラワー入りフットバス、マッサージ、エステなどの魅力あふれるリゾート時間を体験できる。また、「Live Your Dreams 夢の南国別荘」は、建設ラッシュに沸くフィリピンの別荘やヴィラへ投資を勧めるキャンペーンで、同省は日本のユーザーへ向け積極的に宣伝等を図っていくと伝えた。
フィリピン政府観光省長官のジョセフ・H・デュラノ氏
記者会見でフィリピン政府観光省長官のジョセフ・H・デュラノ氏は「2007年の日本人入国者数は約40万人。フィリピンへの全入国者のうち第3位(2007年調査)を占める。中でも、リゾート・セブ島を訪れた日本人は2007年が3万2000人を数え、セブ渡航者全体の22%を占める」と現状を説明し、「フィリピンの観光地というと、マニラやセブ島を思い浮かべる人が多いと思うが、フィリピンにはもっと豊かな観光資源がある。セブ島から近いネイチヤーアイランドのボホール島、ホワイトビーチが美しいボラカイ島、手つかずの自然が残る秘境=パラワン諸島などを、今後は積極的に紹介していく」と新たなディスティネーション作りへの意気込みを述べた。
実際にセブ島に4泊し、「プチセレブな休日」(4泊5日)を体験した美馬氏と山口氏は「セブ島に行く前と行った後でイメージがだいぶ変わった。女性同士で旅行できるというイメージがなかなかわかなかったけど、行ってみると、女性同士でいろいろ楽しめるすばらしいスポットがいっぱいあった」(美馬)、「同世代の女性にすすめたい。フィリピンというとフルーツのイメージが強かったけど、スパやショッピングモールなど、女の子が楽しめそうなものがいっぱいあった。物価も安くておすすめ」と満足そうに笑みを浮かべ、セブ島の魅力をアピールした。
左から、ジョセフ・H・デュラノ氏、プチセレブ体験を経験し同キャンペーンをPRする美馬寛子氏、山口小夜氏
日本の「端」を巡る旅 (23) 八丈島(2)–東京都亜熱帯区の風物と名物
二つの火山が美しい8の字を造形
伊豆諸島の島々は、基本的に火山島である。三宅島の噴火と全島民避難は記憶に新しいところだろう。伊豆大島の三原山も最近では1986年秋に大噴火を起こしているし、第20~21回でお伝えした青ヶ島も黒潮の海へ突き出た勇壮な二重カルデラの頂上だ。
ここ八丈島も、その例に漏れない。しかもこの島は、二つの火山の噴火によって、美しい8の字形に造形されている。”八”丈島が”8″の字の形をしているのは、もちろんただの偶然であるけれど。
その姿はひょうたんにも似ていて、あの『ひょっこりひょうたん島』のモデルであるという説もある。ただし、モデルだと主張している島は全国いくつもあるし、制作者側も具体的なモデルについて言及はしていないから、実際のところはわからない。
八丈島空港のロビーに飾ってあった「昭和60年10月」撮影の空中写真。完全な横倒し状態で写っているが、実際の南北軸に合わせると、左側がもっと上に持ち上がった斜め8の字の状態で海に浮かんでいる
話を戻そう。八丈島を形づくった二つの火山が、八丈富士と三原山である。左に40度ほど傾いた8の字の左上の円、すなわち島の北西部に位置するのが、名前のとおり富士山に似た美しい円錐形の姿を持つ八丈富士。その位置関係から西山とも呼ばれている。もう一方、島の南東すなわち8の字の右下の円に相当するのが三原山で、こちらは東山とも呼ばれる。実際に八丈島に滞在していると、八丈富士が北山で三原山が南山……でもいい気はするが、島の人からするとそういう感覚ではないのだろうか。
島の歴史としては、まず三原山のほうが先に噴火を始め、後に海底火山だった八丈富士が噴火して陸地となり、二つの山がつながって、この素敵な海上芸術ともいえる8の字形が誕生した。東西の海上から眺めると、女性の二つの乳房のようにも見える。かつて八丈島が「女護ヶ島」と呼ばれたのも、その姿に源があるのかもしれない。
八丈富士中腹の「ふれあい牧場」から見た山頂方面。山頂と反対側を向けば、三原山方向の雄大なパノラマが広がっている。この牧場の少し上辺りを通って八丈富士をぐるりと一周する快適な自動車道路がある
八丈植物公園の駐車場付近には、八丈島の全体像をかたどったオブジェのようなものがある。手前の岩塊が三原山、右奥が八丈富士だ。写真では少々見えづらいが、八丈富士の左、芝生の海には小さな八丈小島を表す石も置かれている
火山の活動で生まれた島であるから、温泉があって、三原山周辺に散在している。海を見下ろす見晴らしが自慢の「みはらしの湯」(休業していたが2008年11月20日に再開)、滝の流れを間近に感じられる森の中の湯「裏見ヶ滝温泉」、八丈島の檜や杉がふんだんに使われた「ふれあいの湯」などなど、湯めぐりも実に楽しい。700円で各温泉を一日に何度も利用できる温泉一日周遊券も発売されている。
(上)滝の水が流れる森の中にポツンと露天風呂が設けられた裏見ヶ滝温泉。10時から21時まで入れて、入湯料はなんと無料。ただし男女混浴なので水着着用が義務(右)裏見ヶ滝温泉から道路を挟んで反対側の森を5分ちょっと上っていくと、かわいらしい裏見ヶ滝にたどり着く。名前のとおり、裏側から落ちる水を眺められる滝だ。よく”恨みヶ滝”と勘違いされるらしい
火山と温泉の島である八丈島では、地熱も豊富に得られる。地下にあるその地熱=マグマのエネルギーを利用するため、東京電力では三原山の山麓に同社初となる地熱発電所を建設した。運転開始は1999年のこと。敷地内には「TEPCO八丈島地熱館」が設けられ、無料で見学できる。展示物もなかなか興味深い。温泉めぐりにとどまらず、せっかくだからここを訪れて地熱発電の勉強もしてみたらいいと思う。八丈島を生み出した地球のパワーを実感できることだろう。
東京電力の地熱発電所。八丈島の豊富な地熱エネルギーを利用した、自然にやさしい発電システムである。八丈島は風が強いことを前回書いたが、ここにはその風を利用する風力発電の巨大な風車も建てられている
本地熱発電所の地熱貯留層は約300度、10MPa(メガパスカル)=約100気圧という高温高圧空間で、水滴の周りには一瞬で蒸気の膜が生まれる。その様子を体感できるのが地熱館内にあるこの展示物だ
地熱館の入場時にもらえるバッジを、地熱貯留層内でかかるのと同等の圧力でプレスできる展示物がある。右の平らな状態がプレス前、八丈富士と三原山が盛り上がったのがプレス後である
島寿司、明日葉……楽しい島グルメ
前回も書いた民宿「あしたば荘」は、島の南部・中之郷にある。夕飯には八丈島の郷土料理「島寿司」が出てきた。島寿司は、2005年の八丈島来訪時にそのうまさでクセになった。今年の旅でもどこかで絶対に食おうと思っていたが、宿の食事で出てきてくれたので大満足。八丈の島焼酎をチビリチビリとやりながら、満喫したのであった。
あしたば荘でいただいた島寿司。今回のネタは、メダイ、メジマグロ、メカジキの3種である。甘めのシャリにヅケと辛子というのは実によく合い、もちろん島焼酎も進む。本来は保存向けにヅケとしたのが始まりらしい
八丈の島寿司は、ヅケにした魚を、ワサビではなく辛子で握るのが特徴。「あれ、そういう寿司、那覇空港でも売ってたな」と思い当たる人がいるかもしれない。そう、那覇空港で”空弁”として人気の大東寿司が、まさにその八丈風島寿司である。
なぜ遠く離れた沖縄で、八丈島と同じ食べ方をしているのかといったら、これには歴史がある。1900年前後から、八丈の住民たちが南大東島、北大東島、沖大東島といった大東諸島に移民し、開拓を行った。ゆえに大東諸島で食される島寿司は、八丈島と同じくヅケで辛子……となったわけなのだ。
ヅケと辛子でない島寿司もある。島中部・三根の「あそこ寿司」では両方を食し比べることができる。あそこ寿司では、普通の島寿司は予約なしでOKだが、ヅケの島寿司は要予約なのでご注意を
八丈島名物といったら、どんなものが思い浮かぶだろう。食べ物では明日葉、くさや、民芸では黄八丈といったところが挙げられるか。
くさやは、やはり強烈である。好きな人にはたまらないがそうでない人にはシビアな郷土料理だ。2005年の来島時はくさや未経験の人と同行したが、「食べてみたい!」とチャレンジ精神旺盛な答えをもらったので食べさせてみたら、案の定……ひと口ふた口で挫折していた。僕はどうかというと、案外いける。ただし胃の中に落ちたくさやは、その後もしばらく口中からにおいを放ち続けるが。
ちなみにそのときくさやを食したのは、名店の誉れ高い郷土料理屋「梁山泊」。ここで食った島寿司も実にうまかった。八丈や青ヶ島の焼酎も数多く用意されているので、宿の外で呑みたい向きにはおすすめの店である。
八丈島の伝統工芸として名高い黄八丈。三根にある「八丈民芸やました」では黄八丈織り体験ができる。黄八丈をかたどった「黄八丈サブレ」も八丈島土産として人気の品だ
明日葉も八丈島の名産としてよく知られるところ。写真はやはり三根地区の「合月」でいただいた、明日葉の粉を練り込んだうどんと、明日葉の天ぷらである。同店では明日葉づくしを楽しめる
「梁山泊」は、今回は訪れるチャンスを逸した。また次回の来島時にはぜひうかがいたい。ちなみに同店の島寿司(ヅケ)も要予約……だけれど、予約なしで運よく食べられることもある。でも予約しておいたほうが無難
さて、八丈島は、前回も書いたように年平均気温が18度と、それなりに暖かい土地柄だ。そこで八丈島観光協会では「東京都亜熱帯区」というナイスなコピーを使っている。もちろん実際には南の楽園とまではいえないし、沖縄と比べると亜熱帯と表現するのも気は引けるのだけれど、このコピーはステキかなと思える(でもやっぱり……東京都亜熱帯区を名乗るなら小笠原だろう、とは正直思うんだけれど)。
それでもたしかに、島内ではヤシやソテツを見かける。空港の近く、島のど真ん中にある都立八丈植物公園もおもしろい。温室では熱帯・亜熱帯性のさまざまな植物を見られるほか、広い敷地内には写真や資料が展示されたビジターセンターあり、オオタニワタリが生い茂る散歩に最高な林の道あり、キョンと触れられる広場あり……と、子ども連れでなくても長い時間楽しめる。
八丈島では至るところで見かけるフェニックス・ロベレニー。観賞用として栽培され、八丈島の基幹作物そして最大の”輸出品”となっている。地元では単に「ロベ」と呼ばれることが多い
左、八丈植物公園の駐車場付近から見た雄大な八丈富士。たしかに”亜熱帯区”風情バリバリな光景である。右の写真は公園内にある八丈ビジターセンター
ところで、「キョンって何だ?」と思った人がいるにちがいない。キョンは、中国南部や台湾に生息するシカ科の動物である……などという真面目な解説より、かつて山上たつひこの漫画『がきデカ』に親しんだ世代なら、こまわり君のギャグ「八丈島のきょん!」でおなじみだろう。実在の生き物だとは思っていない人も多いかもしれないが、八丈島できちんと生きている。ただしここのキョンは、”飼われている”というのが正しい。本来日本にいなかったキョンだが、実は千葉県にも移入され、野生化したキョンが千葉の山中を少なからず徘徊しているらしい。
かわいらしいキョン。目の下に分泌物を出す眼下腺というものがあって、それが目のように見えるため、ヨツメジカとも呼ばれている。こまわり君世代はぜひ”八丈島のきょん!”を実体験してみよう
次回からは酒と海産物に恵まれた巨大な国境の島、佐渡編をお送りします。
初代新幹線車両に感謝を込めて
西日本旅客鉄道(JR西日本)は12月14日、新大阪駅、広島駅、博多駅で「0系新幹線さよなら式典」を開催する。昭和39年以来、東海道・山陽新幹線を走り続けた「0系新幹線」は、12月に臨時「ひかり」としてさよなら運転を実施する。同式典は臨時「ひかり」の最終列車「ひかり347号」の到着、出発に合わせて行われるという。
引退する0系新幹線車両
新大阪駅は14:30~15:00頃に20番のりばホーム中央、16両編成の7号車付近で開催する。この位置は0系新幹線(6両編成)の1号車付近とのこと。内容は主催者挨拶、来賓挨拶に続き、お客様代表へ花束贈呈、テープカット、新大阪駅長による発車合図という。
広島駅は16:15~16:45頃に11番・12番ホーム西寄り、1号車先頭部付近で開催する。内容は来賓、主催者挨拶、花束贈呈、テープカット、出発合図とのこと。
博多駅は17:50~18:10頃に14番ホーム中央1号車付近で開催する。内容は主催者挨拶、お客様代表へ花束贈呈、ハンドル授受式、警笛吹鳴、新幹線博多駅長による回送列車出発合図とのことだ。
冬の香港を120%楽しむ旅行計画 (2) 香港の食事事情
香港と言えば食事も楽しみの一つ。中国各地の料理はもちろんのこと、イングリッシュスタイルの食事も見逃せないポイント。今回はそんな香港の食べ物について紹介したい。
ホテルを抜け出して街で「出前一丁」?
ツアーや個人旅行で旅行した場合、大抵は朝食がセットになっている。もちろん、ホテルでの朝食も悪くはないが、どうせなら中国スタイルの朝食を食べに出かけてみてはいかがだろうか?
中国の朝食と言えばお粥。これは香港でも変わりなく、朝早い時間から街のあちこちで朝食のお粥屋さんがオープンしている。ヘルシーで、色々な味付けのお粥が用意されている。
中国の朝食と言えばお粥。いろいろな味付けのお粥があり、お店のなかでは出勤前のサラリーマン風の人もいた
しかし、香港ではちょっと変わったメニューが用意されているお店もある。それは日本でもなじみの深いインスタントラーメン「出前一丁」だ。
香港での「出前一丁」の人気は日本以上のものがあり、スーパーマーケットでは、10種類近くの出前一丁が売られているほど。筆者は最初、インスタントラーメンの総称を”出前一丁”と呼んでいるのかと思いきや、本当に日清製粉の出前一丁なのである。これには筆者も驚いたが、地元の人にも出前一丁は人気のメニューで、今回行ったお店でも多くの人がそれを食べていたのが印象に深い。
噂の出前一丁牛肉麺。これにサンドイッチと目玉焼き2個がついて21HK(香港)ドル(約280円)。香港ではポピュラーなメニューだ
店内ではサラリーマン風の人も食事をしており、朝食の時間はこんな感じでにぎわいを見せている
ホテルでの朝食も良いが、やっぱり一度くらいは外で食べてみよう
お昼はイングリッシュスタイル? 中華スタイル?
第1回でも触れたが、元イギリス領だったこともあり、香港ではイングリッシュスタイルの食事も定着している。お昼時ともなると、どっちを食べようか選択に困ることもあるだろう。
まずはイングリッシュスタイルでおすすめの店が、香港島のワンチャイ(灣仔)エリアにあるレストラン「THE PAWN」。このレストランはワンチャイ地区再開発プロジェクトの一環として、1888年に建てられた古いビルを改装して作られたもの。建設の際には、歴史的な建造物を残すプロジェクトとしてコンペが行われ、そのコンペに勝ち残ったのが「THE PAWN」なのだそうだ。2008年4月にオープンしたばかりなので、まだガイドブックなどには載っていないが、味は確かでお手頃な値段(セット料理で290~HKドル)で料理を楽しむことができる。
店内は2階がカフェ&バー、3階がレストランで、屋上がパーティなどの貸切営業で使われる。歴史のある建造物だけに店内のインテリアもアンティーク調のもので統一されており、重厚感あふれる造りだ。テラスで食事も可。もちろん、夕飯を食べに来てもOKだ。
元は1888年に建てられた質屋さんのビルをどのように使うか公募で勝ち残ったのが「THE PAWN」だ
アンティーク調の家具でまとめられた店内は重厚感漂うスペース。ゆったりとくつろげる空間で、人気上昇中だ
メニューのなかから2品を選んで楽しめるコースなら290HKドル(約3,800円)。筆者はトマトとカボチャのスープに、牛肉のビール煮を注文した
データ:THE PAWN
62 Johnston Road, Wan Chai, Hong Kong.
小龍包や生春巻きなど小さいからと言ってついつい食べ過ぎてしまうことも
中華スタイルの昼食と言えばやっぱり「点心」。お茶を飲みつつ、おしゃべりを楽しみながら点心をつまむのは非常に楽しい。点心というと、おやつ的な感覚があるかもしれないが、しっかり食べるとかなりおなかにたまる。旅行中は食事の量も多くなるので、昼を軽く済ませたい方におすすめと言える。
点心が食べられる店は香港にはたくさんあり、昼時から午後にかけて、どこも満員状態になるほど、しっかりと根付いている。ぜひともふらっと立ち寄ってみてほしい。
ティーブレイクはアフタヌーンティーで
一日中歩き回っていると、午後になると小腹が空く。旅行中はとにかくおなかが減ることが多く、そういう経験をしている読者も多いことだろう。そんなとき、香港ではアフタヌーンティーがおすすめだ。
元々、アフタヌーンティーはイギリスの習慣でいわばイギリスの”点心”みたいなものであり、午後のひとときをゆったり過ごすには格好のスタイル。今回は、ウィンター・フェスタでは、高さ30メートルのクリスマスツリーが楽しめるセントラルのプリンスビル最上階のレストラン「SEVVA」でティーブレイクしてみた。
屋外では、香港の街並を見ながら、ゆったりしたインテリアでくつろぐことができる
もちろん、バーとしても営業しているので、食後に立ち寄って香港の景色を堪能するのも良いだろう
アフタヌーンティーのセット。1つのツリーが2人前となる。見た目よりもボリュームがあるので、遅い昼食代わりにも良い
このレストランの特徴は、なんと言ってもビルの最上階から香港をぐるりと見渡せるところにある。香港の冬は日本に比べ暖かいので、外に出て景色を楽しみながらのティーブレイクも楽しめる。もちろん、落ち着いて作りの店内で暖まりながらアフタヌーンティーを楽しむのも良いだろう。アフタヌーンティーのセットは2人前で360HKドル(約4,700円)。結構ボリュームがあるので軽い昼食として立ち寄ってみるのも良いだろう。
データ:SEVVA
25/F Princes Building, Central, Hong Kong.
夕食はやっぱり中華で決まり?
香港は様々な文化が根付いているため、料理もいろいろな地方のものがあり、レストランを選ぶだけでも迷ってしまう。また、夜市に行けば、庶民的な食堂や屋台が建ち並んでいる。香港のグルメは枚挙にいとまがないものの、まずはちょっと高級なコースから紹介しよう。
今回、筆者が立ち寄ったのは九龍のMarco Polo HK Hotelにある上海料理の店「夜上海(Ya Shanghai)」だ。前回紹介したシンフォニー・オブ・ライツが最も良く見えるホテルにあり、本格的な上海料理を食べさせてくれる。
今回は試験的に行っているというコース料理を注文したが、内容は前菜から始まり、フカヒレのスープやエビの炒め物、豚の角煮など6種類の料理とデザートがついて一人380HKドル(約5,000円)+サービス料10%(2名から)と比較的リーズナブルでおいしい料理を堪能できる。
前菜の盛り合わせ。この時点で既に豪華。味の方も抜群で、食欲が湧き出てくる
フカヒレとワンタンのスープ。高級食材のフカヒレがたっぷりはいったスープで、食感も良い
とろけるような食感で、「これぞ中華の神髄! 」的な豚の角煮料理。これもコースのなかに含まれる
デザートのプリンとアイスクリームにはお米が使われていた。独特な食感でこれもおいしかった
落ち着いた雰囲気の店内なので、ゆっくりと食事を楽しむことができる
データ:夜上海(Ya Shanghai)
6/F The Marco Polo Hongkong Hotel, Tsimshatusi, Kowloon, Hong Kong.
次は庶民的な中華の代表格「火鍋」。今回、この料理を食べたのは、ワンチャイ・エリアにある一番人気と噂も高い「美味廚(Megan’s Kitchen)」。明るく広々とした店内では家族連れでやってくる人も多く、価格も火鍋で89HKドル(約1,200円)~と非常にリーズナブル。ぐつぐつ煮え立つ鍋に肉や野菜、海産物を入れて、自分で味を付けたタレにつけて食べる。
タレの味付けは、12種類の調味料を自分の感覚で混ぜていく。辛めにもできるし、甘めにもできるので、自分の好みに合わせて調合すれば「口に合わない」なんてことはない。ちなみに筆者はちょっと辛めにタレを作ったが、他の人からは「激辛」と言う評価をもらってしまった。鍋でありながら、個人個人で思い思いの味付けができるのも火鍋の魅力だ。
XO醤をはじめ、ニンニクや唐辛子など12種類の薬味を使って自分の好みの味のタレを作る
肉、野菜、海産物と、何でも鍋に入れて茹でる。火鍋は豪快な料理でもある
鍋の締めはまたもや「出前一丁」が(笑)。いかに香港の人に愛されているかがわかるというものだ
明るく広い店内で気分よく食事ができる。火鍋以外にもいろいろなメニューがあり迷ってしまう
データ:美味廚(Megan’s Kitchen)
5/f Lucky Center, 165-171 Wanchai Road, Wan Chai, Hong Kong.
最もリーズナブルに食事をするなら屋台街へ。香港には通称「男人街(なんにんがい)」と「女人街(のいやんがい)」と呼ばれる屋台街があるが、食べ物系が多いのは「男人街」だ。だいたい夜の24時まで営業しており、ちょっとした料理なら10HKドル(約140円)位から食べることができる。新鮮な海産物を使った料理から肉料理まで、様々な料理屋が並んでいるので、目移りして食べ過ぎてしまうのか、いつもたくさんの人でにぎわっている。
店によって決められたメニューがあるほか、並べられている新鮮なネタを自分で選んで調理してもらうこともできる
毎晩、地元の人や観光客で混雑している男人街の食堂。テーブルなどは路上にはみ出て置かれている
香港ウィンター・フェスタへ行こう!
このように美食を味わえる香港だが、冬の香港では11月28日から翌年1月4日まで、街中がまばゆいイルミネーションによってドレスアップされる「香港ウィンター・フェスタ」が行われる。この冬、旅行先が決まっていないのなら、グルメとウィンター・フェスタを合わせて楽しんでみてはいかがだろうか。さて、次回は香港の乗り物&観光についてお届けしよう。
(上)すでに公開されたハーバーシティのイルミネーション。夕方から夜にかけてちょっとしたショーが楽しめる(右)気分はもうクリスマス。「香港ウィンター・フェスタ」は11月28日からが本番だ