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東京から一時間の田舎暮らし! 「湘南番外地スローライフ」 (17) 再び大井町で、ひょうたん駅とひょうたん祭をまわる
日除けの棚で有名になってしまった駅
先週のコラム「第16回 土偶に導かれて大井町の農園で夏祭りを見物する」の最後で、「なぜ大井町でひょうたんなのか、については、また別の機会に」と書いたが、その答えを自分でも早く知りたくなってしまったので、今週も大井町の話を続けたいと思う。
ぼくは知らなかったのだが、もう10数年前から、大井町は「ひょうたんの町」ということになっているらしい。昭和45年(1970年)、国鉄(現在のJR)御殿場線の上大井駅で、強い西日を除けるために、駅舎とホームの間のスペースを利用して駅員がひょうたんの棚を作ったことが、大井町とひょうたんが赤い糸で結ばれるきっかけだという。
素朴な木造駅舎の上大井駅は、東海道線国府津駅から御殿場線で2駅、約8分
ただの日除けの棚が、なぜ”きっかけ”になり得たのかというと、昭和56年(1981年)に発行された日本交通公社(現在のJTB)の時刻表で、このひょうたんと駅舎の織りなす風景が表紙を飾ったからだ。ローカル線のひとつの駅に過ぎなかった上大井駅は一躍、「ひょうたん駅」として知られる存在となった。全国から鉄道ファンが押し寄せ、ひょうたんの棚の下は記念撮影をする人々であふれたそうだ。
駅構内のひょうたん棚の青い葉が、陽光を遮って涼しげな影を作る
上大井駅の外側には、こんなに大きなひょうたんも!
上大井駅は昭和62年(1987年)の民営化によって、JR東海の管轄する駅となり、平成9年(1997年)からは駅員を置かない無人駅となってしまった。しかし、その後も地元の有志の方々が、ひょうたんの面倒を見続けていて、現在では駅舎とホームの間だけでなく、駅前広場に面した界隈にまで、見事なひょうたんの実が連なっている。
ひょうたんを名物にして町おこしを
そんな知名度の高い「ひょうたん駅」がせっかくあるのだから、ひょうたんを中心にした町おこしを考えていこう……そう考えた大井町の商工振興会は、平成6年(1994年)に、ひょうたんの育成栽培や加工方法を考えるための大井町ひょうたん文化推進協議会を発足。大井町の行政も翌年からこの組織と、上大井駅前や町役場、湘光中学校東側のけやき通りにひょうたん棚を整備し、「ひょうたんの町」をアピールした。
こちらのひょうたん棚は、湘光中学校の東側に伸びるけやき通り沿いのもの
一般に、ひょうたんの実は器や飾り物といった工芸品のイメージしかなく、苦みが強いために食材としては使われていない。しかし、大井町では品種改良を進めて、食用ひょうたんを作り上げ、「ひょうたんクッキー」や「ひょうたんサブレ」「ひょうたんそば」「ひょうたんの味噌漬け」などが次々と生まれた。
ちなみに、菓子類やそばに加えられているのは、ひょうたんの種の粉末。そのひとつである「ひょうたんクッキー」は、平成15年(2003年)の神奈川県菓子コンクールで最優秀賞に輝き、県指定銘菓(同コンクールで優秀な成績を残した菓子の中から、学識経験者などによる審査、製造所の実地検査などを経て選ばれた、味、品質、デザインなどが優れているとされる銘菓)にも認定されている。
数あるひょうたんフードの中で最もインパクトがあるのは、2007年5月に「かながわの名産100選」に選ばれた「大井町のひょうたん漬」ではないだろうか。高さ4、5cmほどに成長したひょうたんの若い実を摘みとり、しば漬け風に梅酢で漬けてあるのだが、若い実とはいえ見た目はまさにミニひょうたん。そのまま皿に並べて出したら、知らない人は「まるでひょうたんみたいな形だけど、一体これは何? 」ということになるはず。口に入れると、ひょうたん自体の味は薄く、きゅうりの漬け物のような食感をしている。今回、写真入りで紹介できないのが残念でならない。
夏の夜を盛り上げるひょうたん祭へ
前回もチラリと触れたが、毎年8月の第1土・日曜に開催される大井町の「よさこいひょうたん祭」は、2007年で第21回を迎える。もともとは上大井駅前の商店会が「ひょうたん祭」を運営していたが、13年前から大井町商工振興会が、高知のよさこい踊りを取り入れた「よさこいひょうたん祭」を主催するようになった。今やよさこい踊りの出演チームは総数30以上、参加人数は述べ1,100人以上にも達するそうだ。
2007年8月4日が前夜祭、5日が本祭だったので、ぼくは5日の午後に上大井駅でひょうたんを眺めた後、夜の祭りをのぞいてきた。大井町役場駐車場に設けられたパフォーマンス広場やけやき通りなどで、地元企業や子供会、地区別のチームがそれぞれ練習を積んできたよさこい踊りを披露。よさこいなので両手にはもちろん鳴子を持っているわけだが、しっかりとひょうたんの形の鳴子も使われているところが、さすが大井町のよさこいだ。
声援と拍手で大盛り上がりの「よさこいひょうたん祭」メインステージ
またこの祭りでは毎年、ミスひょうたんと言うべき存在の「ひょうたん娘」が2名選ばれていて、今回の第13代ひょうたん娘には、県内外から22名の応募があったとか。なんとこれが過去最高の応募数だというから、やや寂しい。ちなみに賞品は10万円分の旅行券や浴衣セットなど。よし、うちの子が大きくなったら、ひょうたん娘に応募させるか。
全チームのよさこい踊りを審査員がチェックし、最後に”ひょうたん大賞”をはじめ各賞が決まる
知らないと損する本格的アメリカ旅行術 (16) 夏休みの旅行前にチェック! ラスベガスでショッピングを楽しもう
このコラムでラスベガスからグランドサークルを1周してきましたが、楽しんでいただけたでしょうか? さて8月になり、お盆休みなどを利用してラスベガス旅行へ出かける方も多いのではと思います。そこで今回から2回に渡り、ラスベガスでおススメのショッピング・スポットと日帰りで行ける郊外の見所をご紹介します。
ここに行けば間違いない! ラスベガス2大おススメショッピングモール
ラスベガスにはいくつかのショッピングモールがあるが、今回は、その中でも私たちがおススメする2つをご紹介。モールの中に入っているショップのタイプが違うので、どこのモールに長くいたいか事前にチェックして、ラスベガスでの時間を効率よく使おう。
最初に紹介するのは、ホテル プラネット・ハリウッド(旧アラジン)にある「ミラクル・マイル・ショップス(旧デザート・パッセージ)」。ここはラスベガスで、一番ポップで若者向きのモールだ。2007年4月のリニューアルに伴い、入り口にカラフルな電光掲示板が設置された。集まっているショップは、アメリカの若者に大人気のカジュアルショップUrban Outfitters(アーバン・アウトフィッターズ)やFRENCH CONNECTION (フレンチ・コネクション)、ラスベガス第1号店となったBen Sherman(ベン・シャーマン)などがある。中でも、Urban Outfittersは、私たちがL.A.に住んでいた頃もサンタモニカでいつも行っていたショップで、とにかくおススメ。古着風の洋服や靴、バックや時計、アクセサリー類の他、これ何に使うの? というようなおもしろ小物などもあり、それらを見てまわるだけでかなり時間が経ってしまうだろう。
アラビア調の町並みが冒険心をくすぐります(内装も今後リニューアル予定)
定期的にスコールが降る場所もある
そしてもう1つのおススメが、ホテル シーザス・パレスに併設している「フォーラムショップス」。2004年にリニューアルされ、ストリップ(ラスベガスの中心を南北に貫く大通「ラスベガス・ブルーバード」の通称)に面した3階建ての豪華なショッピングエリアが追加された。3階まで吹き抜けの新設部分は、天井と窓から明るい光が降り注いでいて、他のエリアと比べて明るく、テンションが上ること間違いなし (他のエリアは窓がないため暗いのだ) 。しかも、床は全て大理石で、さらに言うと壁の彫刻や絵画も精巧で、まるで世界遺産に指定されている宮殿のようなのである。また、アメリカ初とも言われる回転式エスカレーターが設置されていて、それに乗るのもワクワクする。
フォーラムショップス外観。リニューアル後一気にゴージャスになった
モール内には、世界中の若者に大人気のChrome Hearts(クロム・ハーツ)や若者にファンの多い通称アバクロの名で親しまれているAbercrombie & Fitch(アバクロンビー アンド フィッチ)、老若男女問わず日本の女性に大人気のCOACH(コーチ)が2店舗も入っている。その他、GUCCI(グッチ)やLOUIS VUITTON(ルイ・ビィトン) など日本でも人気のブランドショップやギネスブックにも認定されている世界最大の時計ショップTourneau(トゥルノー)などがある。フォーラムショップスはカジュアルから高級まで幅広いショップが揃っているので、どこのモールに行けばいいのか迷っても、とりあえずここに来れば何か好きなブランドが見つかるはずだ。
ディテールにこだわった内装は、ショッピングをしない人にも非常に魅力的
これが世界初という回転式エスカレーター
アウトレットならラスベガス・プレミアム・アウトレットへ
ラスベガス周辺にはアウトレットがいくつかある。中でもイチ押しは、ストリップエリアからすぐの所にある「ラスベガス・プレミアム・アウトレット」。車があるとアクセスしやすいが、ラスベガスの路線バス、トロリーでも行ける。ただし、乗換えが面倒なので、タクシーの方が便利。またラスベガス・プレミアム・アウトレットは屋外アウトレットなので、夏はかなり暑いが、アメリカの若者に人気のカジュアルブランドが大変多く揃っていて、安くて良いものが手に入る。ぜひ行ってみよう。
砂漠気候にぴったりの屋外巨大ショッピングセンター。夏の暑さには要注意
ここにもCOACHが入っているのだが、なんと週末になると外まで行列ができている。私たちが訪れた時も、ベンチに座っていたら隣のアメリカ人が「COACHに入るのに、20分も並んだよ」と電話で話していた。もちろん、目の前には行列ができていた。基本的に、アメリカのアウトレットで行列ができることは少ないのだが、ここのアウトレット商品はほとんどのものが毎日25%~65%Offで、さらに個数が限られており、プレミア感のあるものが多いため、このような現象が起きてしまうのだという。比較的空いている時間帯は、夕方から夜にかけて。どうしても欲しいCOACHアイテムがある人は、その時間帯に行くといいだろう。COACHの他に、BANANA REPUBLIC(バナナ・リパブリック)やA|X ARMANIEXCHANGE(アルマーニ・エクスチェンジ)、FRENCH CONNECTION (フレンチ・コネクション)、Kenneth Cole (ケネス・コール)などが、私たちのおススメショップだ。
それでは、今回はこの辺で。ぜひラスベガスでショッピングを楽しんでくださいね。次回は、ラスベガスから日帰りで行け、歌手のセリーヌ・ディオンも住んでいると言われている高級住宅街のあるレイク・ラスベガスと、車で一時間足らずで行けてしまう大自然、バレー・オブ・ファイヤー州立公園とレッド・ロック・キャニオン をご紹介します。お楽しみに~。
注:今回のコラムで紹介したモールやアウトレット施設内のブランド情報は全て2007年3月現在のものです
(写真:フォトアーティスト飯富崇生)
芦刈いづみ&飯富崇生のミニコラム:車でL.A.⇔ラスベガスを移動する人は、「ファッション・アウトレット」へネバダ州とカリフォルニア州の州境に、ファッション・アウトレットがある。私たちは、いつもL.A⇔ラスベガスは車で移動するので、常にこのアウトレットには寄ることにしている。以前はやや廃れ気味だったのだが、2007年3月に寄った際は結構いいショップが入っていて、驚いた。例えば日本でも人気のMISS SIXTY(ミス・シックスティ)や、アメリカで大人気のAmerican Eagle(アメリカン・イーグル)だ。MISS SIXTYは、かなりの掘り出し物があり、価格は日本の3分の1以下。さらに、さきほど紹介したラスベガス・プレミアム・アウトレットでは行列だったCOACHショップが非常に空いているのもいい。車で移動する人は、ぜひファッション・アウトレットに、立ち寄ってみよう。ちなみに、L.A.から走ってくるとガソリンがここでちょうど4分の1ぐらいになるので、給油ポイントとして利用するのもいいだろう 。
ラスベガスから30分。こちらは屋内型ショッピングセンター
アクセス情報最寄りの国際空港:マッキャラン国際空港(ラスベガス)。日本からの直行便は2007年4月現在なし。アメリカ西海岸まで約10時間それから乗り継ぎで約1時間。ロサンゼルスから車で約5時間。 周辺観光地グランド・キャニオン国立公園、グランドキャニオンウエスト(スカイウォーク)、ザイオン国立公園、ブライスキャニオン国立公園、デスバレー国立公園、バレー・オブ・ファイヤー州立公園、セドナなど。
秋の夜長を映画鑑賞、スパ、食事で満喫できる宿泊プラン
ホテル日航東京は9月1日より、CS放送の無料視聴、ディナー、スパ利用券のついた1泊2日の宿泊プラン「秋満喫 Autumn Comfort」を販売する。料金はツインルーム利用時の1室料金が4万6,000円~、トリプルルーム利用時の1室料金が5万7,000円~としている。提供期間は11月30日まで。
ハーバービュールーム
同プランでは、レインボーブリッジの夜景が眺められる「ハーバービュールーム」(40平方メートル)を提供。滞在中は、映画などが放映されている13チャンネルのCS放送が無料で視聴できる。また、同ホテルのスパ施設「ベイサイドスパ然」の1回分利用券がセットとなっている。ディナーは地中海料理「オーシャン ダイニング」、中国料理「唐宮」、もしくはルームサービスの中から選択できるという。なお、翌日の朝食も同プランに含まれている。
地中海料理「オーシャン ダイニング」の店内
中国料理「唐宮」の店内
同社広報担当は「長い夜を映画鑑賞で楽しみ、お食事やスパも満喫できる秋ならではのプランとなっております」と述べる。申込みは電話にて受け付ける。
東京から一時間の田舎暮らし! 「湘南番外地スローライフ」 (12) 全国名水百選「秦野盆地湧水群」を巡る
丹沢の麓に広がる水の里へ
二宮町の北方に位置する秦野市は、水道水の約7割を地下水が占めるほどの名水の里。ところが、市街地の中心部を流れる川の名前は、水無川(みずなしがわ)という。名水の里に水無川とは、何とも不思議な組み合わせではないか。
この水無川、山から流れ落ちてくる上流付近では水量豊かなはずなのに、秦野盆地に達すると、途端に水が激減してしまう。両岸の河川敷が公園として整備されていることからも、どれほど「水有川」になる可能性が低いのかがわかる。
ならば、丹沢山系を源流とする水は、一体どこへ消えてしまったのか。答えは、地面の下だ。川を進むことをやめた水は、地下に潜って伏流水となり、平坦な盆地の下に、すなわち秦野の市街地の下に、ひとつの巨大な水がめを作り出している。その地下水の総量は、なんと芦ノ湖の約1.5倍、およそ3億トンと推定されているという。
そんなとてつもないスケールの水がめに貯まった地下水が、地中でうごめくエネルギーに押し出されるように再び地上へ姿を現すのが、いわゆる湧水地だ。市内には個人の家にある自噴井戸なども含めると、約21カ所もの湧水地があると言われ、そのうちのいくつかは、誰でも気軽に水汲みができるように開かれている。
汚染の危機を乗り越えた劇的な”弘法の清水”
雨の少ない年も多い年も”弘法の清水”はコンスタントに1日およそ130トンを湧出
7月に入ったある日の午後。ぼくは車にポリタンクやペットボトルを積み込み、そんな湧水スポットを巡ってみることにした。 できるだけ毎月1回は、こうして水汲みに出かけることにしている。水は1週間程度しか保存できないから、本当はもっと頻繁に汲みたいところなのだが。
まず1カ所目は、秦野駅のすぐ近くの”弘法の清水”。すぐ脇にある案内板には、この湧水にまつわる伝説が書かれていた。
「かつてこの地を訪れたひとりの法師が、遠くから水を運んできて飲ませてくれた地主の親切に感謝し、錫杖を突き刺して地面に穴をあけて、3日経ったら底をくりぬいた臼を置けば必ず水が出るであろう、と言い残していった。地主がその言葉どおりにしてみたところ、臼の中から本当に水が湧き出てきた。この話が子孫代々に伝えられているうちに、それはもしかして弘法大師だったのではないか、という説が広まった。。地元では今も”臼井戸”と呼ばれている」
もうひとつの案内板には、「名水復活への道のり」とあった。日本ではじめての試みだったらしい。
「1985年、秦野盆地湧水群は環境庁(現在の環境省)から全国名水百選に選ばれた。しかし、その4年後に、弘法の清水が、発ガン性の疑いのある化学物質に汚染されていることが判明。秦野市は化学物質を排出していた企業と共に、汚染土壌の改善を進め、地下水を汲み上げて浄化してから再び地中へ戻す装置も考案した。そしてついに2004年、”弘法の清水名水復活”を宣言した」
なるほど。この場所を訪れたのは初めてだったので、名水をさっそくペットボトルに詰め、冷たい水を口に含んでみる。無味無臭、クセのまったくない、すっきりした印象の水だった。
遠方からも常連多数、行列必至の”護摩屋敷の水”
次なる名水は、秦野で最も有名なヤビツ峠の”護摩屋敷の水”。麓からクネクネ山道を車で30分以上走る。標高が上がるに連れて霧が濃くなり、視界がどんどん悪くなる。
そんな辺鄙な場所にあるにも関わらず、ヤビツ峠には平日でも朝から夕方まで水汲み客がひっきりなしに訪れ、遠く横浜方面からわざわざ来る常連も少なくない。店で料理に使うのかミネラルウォーターとして出すのか、飲食店関係らしき人たちが次々とワゴンや軽トラックに空のペットボトルをたくさん積み込んでやってきて、そのすべてをいっぱいにするまで水場を占領してしまう。すぐ目の前に「混んでいるときは、ひとり20リットルまでにしてください」なんて心得が書かれていても、完全無視。
しかし、実は”護摩屋敷の水”には、近くの小川沿いにもう一カ所、水汲み場がある。おそらく同じ水源なのに、道路から少し離れているせいか、たいてい空いている。ぼくは行列に加わるのが嫌いなので、いつもこちらを利用していた。
”護摩屋敷の水”は昭和30年(1955年)に富士見山荘の主人が発見し、登山者のための水場として開発したもの
鮮やかな緑に囲まれたもうひとつの”護摩屋敷の水”はこの日もガラガラ
この日は雨が降っていたが、メインの水汲み場は、やはり軽トラック組で混み合っている。一方、もうひとつの水汲み場に行くと、先客はひとりのみ。”弘法の清水”と同じくペットボトル1本に詰めて、水汲み完了。ひとくち飲むと、ほのかに甘い香りがする。これもまた秦野の地下にある水がめからの湧水なのか、それとも山の上ならではの別系統の湧水なのか。わからないけど、おいしい。思わず、おかわり。
田園地帯の知る人ぞ知る”直売所の地下水”
”護摩屋敷の水”のヤビツ峠から山道を降り、途中から右手に見える看板に従って進むと、田原ふるさと公園に行き着く。敷地内には地場産の野菜がずらり並ぶ直売所や、そば処「東雲」があり、我が家の気に入っているスポットなのだが、ここにも水汲み場があることはあまり知られていない。
場所は、農産物直売所の裏手。水場にはふたつの蛇口があり、ひとつには常にホースが付いているが、どちらも同じ地下水だ。味はすっきり無味無臭、エリア的にはかなり離れているはずだが、何となく”弘法の清水”にも似ているような気がする。水場は常に空いていて、車をギリギリまで近づけることができるのもうれしい限り。
直売所のスタッフは、「いつでもどんどん持っていっていいわよ」と言ってくれるが、もちろん野菜を購入してから水汲みをするのがマナーというもの。我が家では、ついでに「東雲」で手打ちそばを食べることも多い。水車を利用して石臼をまわす昔ながらの方法で挽いたそば粉と、この地に湧き出る名水を使って打ったそばは、まさにスローフード。何とも素朴でやさしい味わいだ。
のどかにゴトゴトとまわりながら、そば粉を石臼で挽いている水車
最後に”葛葉の泉”を汲んで、4種類の天然水が勢揃い
そして最後に、”葛葉の泉”にも足をのばす。葛葉川の上流、桜沢林道沿いにある名水だが、ほとんど地元の人しか利用していないので、これまた穴場。実は、ぼくの最も好きな味の水なので、ここだけ20リットルのポリタンクを使う。水がたまるのを待ち切れずに、またもや両手ですくってグビグビ。先ほどの”護摩屋敷の水”もそうだったが、山の上に湧く水は、なぜこんなにも甘いのだろう。
“葛葉の泉”の周囲には、渓流遊びが楽しめる公園が広がっている
さて、これで4種類の天然水が揃った。家に持って帰ったら、グラスに注いで、子供と一緒に”水のソムリエごっこ”をして遊ぼうか。「むむ、この水は雨に濡れた枯れ葉の香りがしますねえ」「そうじゃなくて、アンパンマンが寝ている芝生の匂いでしょう」なんてことを言い合いながら。
コーヒーや緑茶、ご飯、味噌汁などに湧水を使えば一際おいしくなること間違いなし
注)それぞれの湧水地にも必ず断り書きがあるが、「水道水のように減菌していないため、生水を飲用する場合はすべて自己責任で行う」のが大前提であることをお忘れなく。
フラノ紅葉エクスプレスで行く
JR北海道は、発足20周年を記念した札幌発着の日帰りツアー「ソムリエ・勝山美幸さんと巡る『美瑛と富良野の大地を味わう旅』」の発売を発表した。ツアー実施日は9月29日の1日限定。
同ツアーでは、日本を代表するといわれる風景写真家・前田真三氏のギャラリー「拓真館」(北海道・美瑛)にて、勝山氏による「美瑛と富良野の大地を味わうワインセミナー」が行われる。さらには、美瑛町にあるレストラン「アスペルジュ」の協力により、「ふらのワイン」と共に、富良野名産チーズと美瑛産野菜を使ったチーズフォンデュランチも楽しめる。その他にも、富良野にある「ぶどう果樹研究所」への立ち寄りも予定され、ぶどうの試食やふらのワインの試飲、工場見学が行われるという。
ソムリエの勝山美幸氏
移動手段には、札幌から富良野への直通臨時特急「フラノ紅葉エクスプレス」やバスを利用。当日はJR札幌駅に9時集合、18時30分解散予定。料金は1名9,800円(未成年者の申込は受け付けない)、募集人員は30名(最少催行人員20名)としている。
臨時特急「フラノ紅葉エクスプレス」