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被災者と前進 感謝の舞台

 被災者と前進 感謝の舞台

 ◇芦屋で26日「劇団自由人会」 勇気与え続けたい

  神戸市を拠点に活動を続け、阪神大震災で稽古場を失った「劇団自由人会」が、震災20年の記念公演を26日、芦屋市のルナ・ホールで行う。演目は、震災後に仮設住宅の住民を招待して上演した「カーリーの青春」。東日本大震災の被災地でも上演を重ねてきたレパートリーで、メンバーは「被災者を勇気づけた演劇の力を忘れずに、メッセージを届け続けたい」と稽古に励む。(浅野友美)

  • 本番を前に稽古に励む「劇団自由人会」のメンバー(神戸市垂水区で)
  •   劇団自由人会は1994年に結成された。現在、劇団員30人が在籍し、中学校や高校での学校公演も行っている。

      阪神大震災では、神戸市東灘区にあった事務所兼稽古場が全壊。衣装や小道具はがれきに埋もれた。多くの劇団員の自宅も被災した。

      震災3日後には静岡県内での公演が予定されていた。上演予定だった「カーリーの青春」の舞台装置や音響機材、照明は、たまたま、稽古場から離れた明石市内で保管していたため、被害を免れた。メンバーは約20時間かけて静岡県内の会場に到着。現地で衣装を調達し、無事に公演を終えたという。

      その後、メンバーは、代表の森もりこさん(59)の神戸市西区の実家に住み込み、県外の稽古場を借りるなどして活動を続けた。

      「被災地のために何ができるか」を考え、震災3か月後、新神戸オリエンタル劇場に仮設住宅の住民を招待した。その時、上演したのも「カーリーの青春」。客席には時折、笑い声が響いた。終演後は劇団が巡演先で託された支援物資を配った。

      2011年の東日本大震災後は、宮城、岩手県にも入って上演した。20年間を支えてくれた観客への感謝の気持ちを込めて今回、無料の記念公演を企画した。

      森さんは「この作品を上演し続けてきたからこそ私たちの今がある。東北の人たちにも『ひとりじゃない』というメッセージを発信してきた。原点でもある作品を大切にして活動を続けたい」と話している。

      <カーリーの青春> アメリカを舞台にした翻訳劇。家庭環境に問題を抱えた主人公の少女・カーリーが里親の元に預けられ、周囲との交流を通じて家族のぬくもりを発見し、成長を遂げていく物語。午後3時開演。入場無料。希望者は平日午前10時~午後6時に申し込む。締め切りは24日午後5時。申し込み、問い合わせは同劇団(078・784・3701)へ。

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和束MTBレース、難コースに186人

 和束MTBレース、難コースに186人

 和束町の湯船森林公園に完成したマウンテンバイク(MTB)の競技用コースで15日、4時間耐久レースが開催された。

  コースは、町がMTBを地域活性化の起爆剤にしようと整備。急斜面の木々の間を縫うように設定された1周4・5キロ、最大高低差98メートルの難コースに、全国から参加した86チーム186人が挑んだ。前日の雨で地面がぬかるんでいたが、選手たちは泥だらけになりながら走行。大阪市阿倍野区の会社員遊佐浩宣さん(40)は「オフロードを走るMTBの魅力を、これほど満喫できる場所は関西では他にない。どんどん大会を開いてほしい」と話した。

  MTBは五輪種目にも採用されており、町は同コースに国際大会を誘致するなどし、2020年に開催される東京五輪の練習場となるようアピールしていくという。

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早春の妖精かれん

 早春の妖精かれん

 

  • かわいらしい白い花を咲かせるセツブンソウ(米原市で)
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      山里に春を告げるセツブンソウが、伊吹山麓の米原市大久保の自生地(約80アール)で開花し、訪れる人たちを楽しませている。20日頃まで群生した姿が見られるという。

      環境省のレッドリストで準絶滅危惧種に登録されたキンポウゲ科の多年草。愛らしい白い姿から「早春の妖精」とも呼ばれる。

      大久保地区では、10年程前から住民らが下草を刈ったり、柵で囲ったりして保護している。谷口隆一区長(59)は「毎年、かれんな姿に元気をもらっている」と目を細めている。(黒川武士)

命の誕生捉えた64点 高島で写真家・松永さん個展

 命の誕生捉えた64点 高島で写真家・松永さん個展

 

  • 誕生の瞬間を捉えた作品と松永さん(高島市で)
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      生まれたばかりのわが子を抱いた若い母親が、レンズを見据えて語る。「この命を護(まも)る。あなたが生まれて私は戦士になった」――。

      命が誕生する瞬間を撮り続けている写真家、松永知恵美さん(49)の写真展「誕生」が、高島市安曇川町の藤樹の里文化芸術会館で開かれている。展示された64点には、写された人が初めてわが子を抱いたときの気持ちが綴られており、見る人の共感を呼ぶ。22日まで。16日は休館。

      妊娠や子育てについて考える機会を提供しようと、市と地元のNPO法人が開いた。

      松永さんは岐阜県瑞穂市在住で、2児の母。ブライダル写真のスタジオを手伝うちに写真に目覚め、30歳代前半で「いのちの誕生」をテーマに撮り始めた。赤ん坊や妊婦ばかりにカメラを向けたのは、「私の心がいつも新鮮になり、勇気づけられるから」という。

      これまで写した相手は約500人。「初めて撮った赤ちゃんが今月、中学を卒業しました」と笑う。会場には懐かしい童謡がBGMとして流れており、「ホッとする空間と時間を楽しんでほしい」と話している。入場無料。(宮明敬)

HN:
上原健二
性別:
非公開
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